「WAF世界アームレスリング選手権大会」45キロ級世界王者(2005年)に輝き、「JAWA全日本アームレスリング選手権大会」では11連覇(2002~2012年)を成し遂げた山田よう子(49)。17年に復帰し、さらに日本選手権7連覇を重ねる“王者”である。
“ミスコン”にも出場し活躍の場を広げる山田だが、一方で今年から始めたSNSでは危険なトラブルにも巻き込まれかけたという。(全3回の2回目/前回を読む、続きを読む)
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配信は一種の“戦い”である
——最近はSNSでも活動されているそうですね。
山田よう子(以下、山田) 子供たちが毎日TikTokを観ているので、TikTok配信の世界に飛び込みました。若い子の世界への挑戦です(笑)。1日8時間とか配信しているライバー(配信者)さんがたくさんいますが、私はスマホに向かって2時間お喋りするだけでぐったり。リスナーさんからコメントが流れてきたらそれに答えればいいんですけど。
——どんなコメントが多いですか。
山田 「筋肉美を見せて下さい」っていうファンの子もいるし、アームレスリングの相談や恋愛相談も。ちゃんと毎日配信しないと、リスナーさんが離れるのは早いですね。投げ銭の数を競うトーナメントバトルに出たりもしています。投げ銭を頂いてのバトルって不思議な世界ですよね。5分で3億6000万円稼いじゃう人がいるっていうのが信じられないですよ。5分の間に「行け——!」とか言って、リスナーの人たちが10万円とか普通に投げるんですよ。普通の素人さんが。それで、結局パンクしちゃうので、そういうことが問題になってるみたいです。でも、配信する方もお金を稼ぐためだけにやってるわけじゃないんですよね。これはもう戦いだから、本当に負けたくない。私自身、やってみてそう感じます。でも、この戦いは私がトレーニングをすれば強くなれるわけじゃなくて、リスナーさんがどれだけ投げ入れたいと思う人になれるかだから。すごく難しいですけど。負けると、めっちゃ悔しいですよ。
——ライバーの最上あいさんが配信中に刺殺された事件もありました。
山田 そういう事件に発展してしまったのも、わからなくもないですよね。お金が返済されなかったこともあるでしょうけど、連絡が取れなくなった、ブロックされたことに怒りが出てきちゃったんじゃないかなと思うんです。私自身は全然人気のライバーではないですけど、先方の気持ちが恋愛に発展してしまって、その結果、消えちゃったリスナーさん、やっぱりいますもんね。投げ銭をしてくれて、「ありがとう」「会えないんですか」「ごめんなさい、会えないです」「こんなに投げたのに何で会えないんですか」というやり取りはもう何件もあるんで。私でこんなにあるんだったら、本当に人気のあるライバーさんは大変だと思います。