——それでSNSで呟いたんですね。
山田 まだ彼と結婚していた時、彼がかつて友人と300人斬りを競ってたって話を聞いたことがあるんですよ。いつもにこにこ笑っていて、すごく印象がいい人だから、女性もつい気を許してしまうのかもしれないけど、女性を道具のように思っていないとそんなことできないですよね? 「その中にあなたのこと好きな子がいたらどうするの?」って聞いたら、「ブロックすればいい」。「かわいそうだよ。ダメだよ」って言ったけど、その時は私自身、女性の悲しみをそこまで深く考えられてなかったんですよね。
「これ以上被害者を出さないためにも、私が叩かれることになろうと事実を言うべきだと思ったんです」
——今はどのように考えていますか。
山田 先日、一緒に病院に行ったんですが、診断の結果、彼がそういう病気だということがわかったんですね。でも、病気だからと何でも許してしまってはいけない気がします。3番目の奥さんが彼と別れたのは、「このまま一緒にいたら子供が殺されると思った」から。お金の管理をしていたのが彼で、子供が高熱を出しても、「熱なんかすぐ下がる」と言って、お金をくれないって。すごい罵声を浴びせられて、怖くて抵抗できなかったみたい。今まで声を上げられなかった人たちのためにも、これ以上被害者を出さないためにも、私が叩かれることになろうと事実を言うべきだと思ったんです。私のこの経験を無駄にせず、こうして立ち向かうことで、女性みんなに注意喚起ができれば。悩みがある方はいつでもDMを送ってきて下さい。私はこれからも“周囲の方々のために”のスタンスを変えることなく、ありのままの姿を見せていきたいと思っています。みんなで生きていきましょう!
撮影 深野未季/文藝春秋
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