『M-1グランプリ2022』王者のウエストランド・井口浩之(42)と『水曜日のダウンタウン』『家事ヤロウ!!!』などを手がける構成作家の飯塚大悟。この2人によるお笑いナタリーの対談連載が『書籍!! 今月のお笑い ウエストランド井口と作家飯塚のお笑い界ひねくれ大解説』(宝島社)として書籍化された。口を開けば誰かの悪口と批判をまき散らす毒舌芸で知られる井口は、今のお笑い界にどんな不満を持っているのか?
——「芸人がお笑いについて語る」ということに抵抗はなかったですか?
井口 まあ、お笑いについて語ってるというよりは、本当にただの雑談ですからね。その月に起こったことに対して、僕が思ったことや不満を言ってるだけなので。扱ってる話の幅も広いんですよ。本当にめちゃくちゃ小さいライブから『水曜日のダウンタウン』や『アメトーーク!』の話もしてるので、お客さんがどういう気持ちで読んでるのかはわかんないですね。
「『また井口が何か言ってるよ』っていう程度の影響力しかないので」
——「芸人がお笑いの裏側のことをあんまり語るものではない」という風潮もありますが、最近ではそういう考えも古くなっているのではないか、という話もあります。
井口 だから、僕ぐらいがちょうどいい気がしますけどね。この連載をやっていても、そんなに語っているとも思われてないし。あと、僕が何を言おうが誰も聞いてくれてないですからね。「また井口が何か言ってるよ」っていう程度の影響力しかないので、この内容を本にしていいのかもわからなかったです。
——この連載について周りの芸人から何か言われたりすることはありましたか?
井口 あんまり反応はなかったですね。その点、あのちゃんとかはこの連載を読んでると話してくれたこともあって。だから売れてるんでしょうね。僕の周りにいる芸人たちは全然読んでもいないから何にもなんないんですよ。だからつくづくダメなんだ、あいつらは。

