——その結果、「悪口ばかり言ってるうるさいやつ」という井口さんのイメージも変わらなかった。

井口 いまだにドッキリで箱に閉じ込められたりしてますからね。本来ならチャンピオンがそんなことされるのはおかしいわけですから。

——あと、普通に考えたら、さすがに『M-1』で優勝したら「ネタに定評のあるコンビ」ということになりそうですけど、そういう感じもあんまりないですよね。

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井口 重厚感があるネタじゃないですからね。でも、その後も誰よりも新ネタ作ってるんですけどね。好きな芸人の条件を聞いていったら、僕は全部に当てはまってると思うんですよ。たとえば、マヂカルラブリーが好きな人になんで好きなのかって聞いたら「ネタが面白い」とか答えるわけじゃないですか。でも、新ネタを作ってるかどうかで言ったら、僕の方が作ってる。でも、条件を満たしていてもこっちの方が良いとはならない。

 だから、結局みんな見た目でしかお笑いを見てないんですよね。それならそうだってちゃんと言ってほしい。「見た目が好き」って正直に言われたら、はい、見た目は劣ってますね、って引き下がれるのに。そこがおかしいんですよ。

「表向きはルッキズムは良くないという感じになってるから、余計にひどい」

——やっぱり世の中はルッキズムで動いているということなんでしょうか。

井口 世の中、何も変わってないですよ。でも、表向きはルッキズムは良くないという感じになってるから、余計にひどい。大差別の時代です。

 

——この時代にバラエティ番組でも井口さんだけがフリー素材みたいに見た目のイジリをされてますよね。

井口 最近、若手がそういうイジリをやられなくなってますからね。ランジャタイ、真空ジェシカ、ママタルトとかも好かれていて、女性アイドルに「気持ち悪い」って言われるような人がいないじゃないですか。それはちょっと寂しいですよね。

 別に、よく見たらみんなブサイクだよ、とは思いますけど、そこはあんまり誰も触れないというか。(真空ジェシカの)川北(茂澄)とかが、そういう感じじゃなくやってるのがキモいじゃないですか!