2025年3月、キラキラネームを取り上げた報道番組に出演して注目を集めた、寺内はっぴぃ氏(27)。
ホテルマンとして働く彼に、仕事や日常生活で名前がもたらすメリット、キラキラネームを命名された人たちから寄せられる相談などについて、話を聞いた。(全2回の2回目/最初から読む)
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英字表記は「HAPPY」 営業では名前が強みに
――現在はホテルのフロントで働かれているとのことですが、名前についてなにか言われることは。
寺内 ネームプレートには名字しか書いていないので、お客様からなにか言われることはないです。ただ、ごくまれに営業をするんですけど、名刺を出すと「え、本名なの?」「由来は?」って、しょっぱなからのつかみで話を持っていけるので、けっこう契約を取れたりするんです。だから、営業じゃ名前が強みになったりしますね。
――名刺に「はっぴぃ」と書かれていたら絶対に忘れないですよね。
寺内 「この名刺を飾っておいたら、うちの会社にもいいことありそう」と言われたこともありますね。
――たとえば名刺などを作ってもらうときに、「ぃ」を大きくされてしまうことって。
寺内 ありました。あと、英字の表記が間違っていたりとか。「本当に『HAPPY』でいいんですか?」みたいな確認が来たことはありました。正式に登録されているのが、それなので。パスポートはまだないんですけど、正式な書類での英字表記は全部「HAPPY」です。
――パスポートを取ったら取ったで、入国審査でなにか言われそうですね。
寺内 たまに海外のお客様が泊まりに来たときに、「My name is Happy」って自己紹介するんですけど、「え! Happyなの? うちのペットと同じ」みたいな。
フルネームだと呼ぶ人が詰まったりすることも
――病院で名前を呼ばれると、待合室がザワザワしたりとかは。
寺内 最近の病院って、患者さんを間違えないためにフルネームで呼ぶんです。呼ぶ人が詰まったりすることはありますね。「寺内はっ……ぴぃさま」って。やっぱり他の患者さんも「えっ?」みたいに振り向きますね。
ファミレスで順番待ちのボードに名前を書くとき、ちょっといたずらする人っているじゃないですか。「3名でお待ちのフリーザ様」みたいな。それと似たような感じで思われることもあります。
――いたずらだと思われるのは心外ですね。
寺内 この身長(182センチ)で夜中に街中を歩いていると、たまに職質されたりするんですね。それで「免許証は?」「これです」「え、本名ですか?」って。
――警察もビックリですね。
寺内 おかげで、いま住んでる町の警察署の方にはかなり認知されてるんですよ。「ああ、名前の人ですね」って。

