電話で名前を説明するときは「メッチャややこしい」

――同級生で他にキラキラネームの方はいましたか。

寺内 先輩に「キララ」っていう名前の人とかはいましたけど、それぐらいですかね。

――キララさんは、はっぴぃさんのことを意識してました?

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寺内 意識はしてないと思いますけど、とりあえず認識はしてたと思います。町全体が小さかったので、「名前が『はっぴぃ』の子」ってちょっとした有名人だったので。寺内というと「ああ、あそこの家の子ね」っていう。

 だから、地元で「あんた誰だっけ?」って言われたことはないんですよ、いままで1回も。

 

――電話で名前を説明するときは、ややこしかったりしますか。

寺内 メッチャややこしいですね。「まず、ひらがなで『はっぴー』って書いてください。で、最後が伸ばし棒の『ー』じゃなくて小っちゃい『ぃ』になります」って説明しています。電話が一番イヤですね。見せられるものが、なにもないので。最近は「インターネットで『寺内はっぴ』で検索してもらっていいですか。その出てきた表記で書いておいてください」って言ってます。

 こないだテレビに出たら、それをきっかけに僕の名前をググると「寺内はっぴぃ 大学」とか「寺内はっぴぃ 本名」とかって予測表示されるようになったので。

キラキラネームの人から来る相談のDMは「なかなか重ため」

――テレビなどに露出することに抵抗はなかったのですか。

寺内 まったくないですね。というか、出られるものなら出たいです。キラキラネームって、いまだに苦しんでいる人がめっちゃ多いんですよ。だから、キラキラネームでもこういうことをやってるぞって伝えたいというか。

 でも正直、自分が取材を受けることになっているのもすごく不思議な気分で。27年間この名前で生きてきて、すっかり慣れていたので「やっぱり、特殊な名前なんだろうか」みたいな。

――YouTubeやXなどをやられていますが、キラキラネームの人から相談のDMが届いたりは。

寺内 ありますね。「その名前でテレビに出られるメンタリティって、どうやって作ればいいんですか」とか。「自分の名前がメッチャ嫌いなんですけど、好きになるにはどうしたらいいですか」とか、なかなか重ための相談が多いですね。

――文面から切実さが伝わってきますか。

寺内 メッチャ切実ですね。かなりの長文だったりするんですよ。スマホの画面に収まらないような、2スクロールのメッセージが来たりとかして。

 で、やっぱりみんな親のことを恨んじゃっていて、「なぜ、こんな名前をつけられたのでしょうか」と。