また別の1人が、(2)(3)についての聴取を進めて行くのだが、聞き取った内容をすべてその場で持参したパソコンに入力していく。これは単なるインタビュー書き起こしのようなものでなく、主語を私として一人語りの形ですべてをひとつなぎの文章として構成していくのだ。

 それをすべて調書の書式に印刷して(プリンターも持参)、その場で見せながら読み聞かせていき、私がすべて間違いないと確認したら調書に拇印を押捺していく、という手順だった。調書は20ページ程度におよび、こちらの作業も同様に相当な時間がかかっていた。

 2人がそれぞれの作業を進める中で、最後の1人(この人がおそらく一番偉い、最初に警察手帳と令状を見せてくれた警部? 警部補?)が、作業に抜けがないか監視監督しながら、私への質問のサポートをしたり、また世間話も交えて私をリラックスさせたりする、というような役割だった。やり慣れているのかかなり手際よくやられていたように見えたが、それでも8時間以上もかかっていたのである。

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取り調べは穏やかだったが…

 長時間の取り調べと言うと殺伐としたイメージもありそうだが、私が素直に罪を認めたこともあったのか、なごやかムード…は言い過ぎかもしれないが、基本的に穏やかな取り調べだった。

 フリー雀荘程度のレートの遊戯が罪に問われガサ入れまで食らったわけで、もちろん賭博という犯罪ではあるのだが、誤解を恐れずに言えば「運が悪かった」…そんな感覚を3人の警察官もわかってくれている印象はあった。

 というわけで8時間の取り調べは意外とストレスは小さかったのだが、何よりも痛かったのが自宅のパソコンと自分のスマホが証拠品として押収されたこと。パスワードマネジャーを確認され、それ(パスワード)を文書に自署もさせられ、中身をすべて改められることにも了承させられた。

 中身を見られるのは少しだけ嫌だったが、それよりも押収期間が結果的に1か月を超えたのが公私ともにかなりの痛手だった。その間の携帯料金は払わなきゃダメ?

 後日、警察署で再度の取り調べがあり、そのとき押収された証拠品も返却するとのこと。そしてその二度目の取り調べを受けて、検察に送検されてから処分が決まると教えてくれた。

(1)起訴→公判→刑罰

(2)略式起訴→刑罰

(3)不起訴

 のいずれか、初犯ならば(1)の可能性はかなり低く、(2)か(3)かは検事が判断するので、警察ではまったくわからないとのことだった。