――昭和のアイドルと今のアイドルはどんなところが違うと思います?
じゅの 今のアイドルは、グループが主流じゃないですか。でも昭和のアイドルは、ソロが多かった。あと、当時はオーケストラの生演奏で歌う方が多かったから、失敗できない場所に立っている緊張感があったように思います。
さっきまで笑顔でトークをしていたアイドルが、曲が始まった瞬間にかっこいい表情に切り替わるんです。その姿に、すごく憧れます。
私は、昭和アイドルの皆さんの生き様がすごく好きなんです。10代の頃から1人で戦っている方が多くて、かっこいいなと思います。
「私の世代でも知っている子が多いので」同世代の友だちとのカラオケで歌う昭和歌謡は?
――ちなみに、同世代の友だちとカラオケに行ったら何を歌うんですか?
じゅの 私はだいたい、明菜ちゃんや聖子ちゃんです。『青い珊瑚礁』『赤いスイートピー』『少女A』あたりなら、私の世代でも知っている子が多いので。
たまに最近の歌も歌うのですが、昭和の歌に慣れちゃってる私がJ-POPを歌うと、「なんか違う」って言われちゃうんですよね……(笑)。
――たしかに、今こうして話していても何となく「昭和感」があります。
じゅの SNSとかでも、「話し方が昭和のアナウンサーっぽい」と言われます(笑)。昭和のテレビ番組や映画、女優さん、アイドルをずっと見てきたからなのか、発声の仕方や言葉遣いが昭和の女性っぽくなるというか。研究してそうなったわけではないので、自然と身についたのかもしれません。
宝塚を目指していた中学時代→芸能界デビューの経緯
――じゅのさんが芸能の道を志すようになったのは、いつ頃なのですか?
じゅの 実は、幼稚園の頃からクラシックバレエと歌を習っていて。小学校6年生くらいまでは、プロのバレエダンサーになりたいと思っていました。でも、中学にあがる前に、バレエダンサーとしては致命的な怪我をしてしまって。
――それは辛かったですね……。
じゅの でも、そのタイミングで宝塚歌劇団の存在を知って、「宝塚に入ろう」という新たな目標ができたんです。中学1、2年の頃は、宝塚受験に詳しい先生に“弟子入り”して、毎日のようにお稽古に精を出していました。
――宝塚受験に挑戦したのですか?
じゅの いや、中学時代に宝塚以外のミュージカルも観るようになって。世界が広がっていくうちに、「宝塚以外の道もあるんだな」と考えて、結局受験はしなかったんです。
で、中学3年生からミュージカルの舞台に立つようになって。高校の頃もミュージカルをやっていたんですけど、卒業のタイミングでコロナ禍になってしまったんです。舞台に立てないのでYouTubeを始めたら、翌年にテーマパークのお仕事が舞い込んできて……という感じで今に至ります。

