7月20日に投開票を迎える参議院議員選挙。全国の選挙区の中で最多の定員7人(うち1人は欠員分で任期3年)に対し、32人が立候補する乱戦模様となっているのが東京選挙区だ。立憲現職の塩村文夏氏、共産現職の吉良佳子氏、国民民主新人で元NHKアナウンサーの牛田茉友氏など、女性候補が鎬を削っている。

注目候補の新人・牛田氏と国民民主党から公認を取り消された山尾氏 ©時事通信社

 当落予測において、台風の目とされるのが、支持率が急上昇中の参政党の新顔・さや氏だ。一体、何者なのか。

 政治部記者が解説する。

「さや氏は『シンガーソングキャスター』を名乗り、保守系ネット番組でキャスターを務めてきた人物。元航空幕僚長の田母神俊雄氏が2014年に都知事選に出馬した際、応援活動に参加した“田母神ガールズ”の一員で、出馬会見にも田母神氏が同席しました」

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「差別されているのは私たち日本人のほうです!」

 6月28日、さや氏は東京・築地の路上で街頭演説を行った。物価高による国民生活の困窮やインバウンド客の急増を念頭に、

「買物ができているのは海外から来た人ばっかり」

「差別されているのは私たち日本人のほうです!」

 とアピール。これに、集まった聴衆も「そうだ〜!!」と応じ、ボルテージは最高潮に。演説終了時には「さや、頑張れ〜!!」との歓声が上がった。

田母神氏に安全保障政策などを学んだと語るさや氏

 演説後のさや氏に、参政党の支持拡大への手ごたえを尋ねた。

「参政党が掲げる『日本人ファースト』と消費税の段階的廃止という政策が、支持が広がる要因なのではと思っています。自民にも心ある保守派の方々はいますが、内側から変えるのはもう無理です」

 田母神氏に安全保障政策などを学んだと語るさや氏。“育ての親”でもある田母神氏に訊くと、

「(出馬にあたり)特に助言はしていません。彼女が挑戦するというから応援している。この30年間、国民生活を貧しくしてきたのが自民党政治。それがダメだと彼女はよくわかっている」

田母神ガールズの参政党・さや氏(写真は本人SNSより)

 東京選挙区には他にも「再生の道」新顔の吉田綾氏、国民民主党から公認取消を受けた無所属の山尾志桜里氏などの女性候補にも注目が集まっている。一体どのような結果となるのか。現在配信中の「週刊文春 電子版」では全国45選挙区の当落や各政党の獲得議席を完全予測、その結果を公開している。また完全予測を担当デスクが解説する参院選の動画もあわせて見ることができる。

最初から記事を読む 【参院選完全予測】自公は過半数確保? 国民民主、参政党は…〈選挙情勢を徹底分析、全選挙区当落予測リストも公開〉