日本でも大ヒットした『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』(以下『トワウォ』)で人気沸騰のテレンス・ラウの新作がやってくる。
伝説のスタントマン、トン・ワイを主演に迎え、香港映画への熱い思い漲る『スタントマン 武替道』(以下『スタントマン』)で彼が演じるのは駆け出しのスタントマン。アクション映画出演が続くテレンスに、好きな香港アクション映画を選んでもらうと、あのレジェンドたちの名作が——。
◆◆◆
アクション映画ではほんの数秒のショットにもかなり時間がかかる
リム・カーワイ(以下、リム) テレンス・ラウさんは、以前は『夢の向こうに』など文芸映画への出演が多かった。最近『トワウォ』、『スタントマン』と続けてアクション映画に出演されていますが、苦労されたことなどがあれば教えてください。
テレンス・ラウ(以下、テレンス) 『トワウォ』が、僕にとっては最初のアクション映画でした。まったく初めての体験で、最初は本当に大変でした。フィリップ・ンたちと初めて共演して、撮影に入る前に1ヶ月ぐらいのトレーニングを受けました。
アクション監督の谷垣健治さんのチームに訓練を受けて、少しずつアクション映画を撮るとはどういうことなのか、理解できるようになっていきました。
僕は以前、ダンスを学んだことがあるんです。でも、アクション映画の振り付けというのはやっぱり全然違うなって感じました。
『トワウォ』の撮影では、最初のころは、ひとつのショットに対して何十回もNGを出したことがありました。正確で、そしてカッコいいアクションを見せるためには、たとえばほんの数秒のショットを撮るのにも、かなりの時間がかかるんですよね。
そのあと、『スタントマン』を撮ることになったんですけど、『トワウォ』での経験が本当に役に立ちました。この映画の中では、僕はスタントマンの助手を演じていますが、実際の撮影中にも、たくさんのスタントマンの友達ができました。彼らから、戦ったり、倒れたりする時の動き方を、たくさん学ばせてもらいました。
リム 『トワウォ』の後だったので、比較的楽だった?
テレンス 相対的に楽になったのは、間違いないですね。まず、『トワウォ』の撮影期間がとても長かったんです。僕も3カ月は撮影に参加していたと思います。『スタントマン』の撮影日数は、だいたい20日間でした。


