アンゴラ ほんとおこがましいですけど、それが本当に自分と全く一緒だって思ったんですね。確かにこれまでテレビに出ては「正解出さなきゃ。爪痕残さなきゃ」って、どんどん自分の外側ばっかりがはがれていっちゃう感覚がありました。

 そのインタビューを読んで、私も1日休みがあるなら、何か面白エピソードを作るためにどこか出かけてみようとか、とにかくにゃんこスターのネタを一本でも増やそうとか、そういう努力をする期間に当てようと。そうやって今、あれから8年たったので、今は少し自信を持てるかなって思います。

 

寝るだけの日々から抜け出せたきっかけ

――堀未央奈さんのインタビューが1つ目の柱で、では2つ目は?

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アンゴラ すごく落ち込んでいた時期は、本当に何もしたくなくなっちゃって、ベッドで寝て、リビングのソファで寝てを繰り返すみたいな、ただただ寝るだけで日がな一日を過ごしていました。本当に何もしたくなかった。でもその時ふと「ラジオみたいなのをやってみようかな」って、本当に突然思ったんですよ。

――どんなラジオを?

アンゴラ 創作ラジオみたいな、去年R-1で優勝された街裏ぴんくさんみたいな感じなんですけど、「この前、こんな変なことがあって」とか夢みたいな話を現実みたいに話すラジオをやってみようと思い立って。

 自分で原稿を書いて読んだ時に「悪くないじゃん」って思いました。自分が面白いと思うこと、素敵だと思うことを、文章やネタとして形にできた時に、私は自己肯定感が高まるんだなとその時に気付きました。その2つが結構大きい柱だったかもしれないですね。

 

――急に降ってきたんですね。

アンゴラ そうですね。ずっと落ち込んで、ただただ床の木目を見ている時に。本当に何もないからこそプンッと上がってくる感情みたいなものがあって「これだったらやってみようかな」って。本当にまっさらな状態でパッと上がってきた感情がそれだったので、これが自分の一番好きなことなのかなって思いました。

――しっかり落ち込んだからこそ見えてきた。

アンゴラ あまりにも深い底にいたので、その反動でパーンと浮かんできたんだと思います。こういうことをもっと思いつきたいなって、次の日もネタを書いてみたり、徐々に起き上がれるようになっていきました。