「今でも心の中には、電気ブタナマズの寺西一雄がいる」

 ロックバンド「すかんち」のフロントマンに加え、ソロ活動も充実させているROLLYさん(61)は、小学生のころに体型やしぐさなどから「電気ブタナマズ」というあだ名をつけられ、激しいいじめ被害に遭った過去を持つ。

 当時の体型がコンプレックスとして心に影を落とし、スリムなスタイルを維持する今でも、周りから太って見えているのではないかと気になることもあるというROLLYさん。当時の記憶や、体型維持の苦労などを聞いた。(全4回の2回目/続きを読む)

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今では想像できないが、幼少期は「今と違って太っていた」と話すROLLYさん ©文藝春秋/橋本篤

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――小学生のころ、激しいいじめ被害に遭っていたそうですね。

ROLLYさん(以下、ROLLY) 子どものころは、今と違って太っていて眼鏡もかけていました。しかも牛乳を飲むと、口の周りの毛にくっついてナマズひげみたいになっちゃって。実家が電器店だったこともあって、つけられたあだ名は「電気ブタナマズ」。小学校5年生の時に突然、その名前がつけられていじめられるようになりました。

――どんなことをされたんですか。

ROLLY まず、掃除当番をじゃんけんで決めていたんですが、僕が負けるまでじゃんけんが続く。僕が勝っても「遅出し」とかいちゃもんを付けられて、要は絶対に僕が負けるストーリーになっているわけです。

 でもこんなものはまだかわいいもんで、あとは男の子から殴られたり蹴られたりもしょっちゅうでした。僕がいじめられているのを見ている女の子も、なんとなく薄ら笑いを浮かべている。僕の中では、その笑い声にエコーが掛かって聞こえてくるんです。