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“替え玉受験”で短大合格→起業の道へ
似鳥 先生が亡くなった後、孫娘の方が「おばあちゃんがいつも心配していました」と私まで手紙をくれたことがあって、ご自宅にお邪魔させていただきました。私は理解力もないし、落ち着きもない。授業を3分も聞いていられない生徒だったから、当時はさぞかし苦労されただろうと思います。
安田 私も人生でもう1回小学生をやれと言われたら、あの硬い椅子にじっと座っているのは耐えられないなあ……。
似鳥 耐えられないですよね。私はよく、気を紛らわせるために漫画を描いていましたよ。漫画大将と呼ばれるくらい、当時は本当に絵が上手かったんです。そうしたら同級生が集まってきて、「このキャラクターを描いてほしい」とお願いされるようになった。ある時は暇すぎて、木の机を彫って穴を開けたんですよ。「開通した、やったー!」と喜んでいたら先生に見つかって、ボコボコに殴られました。
ところで、安田さんは大学には行ったんですか?
安田 大学は卒業しています。
似鳥 それはすごいね。
安田 「すごいね」って……似鳥さんも大学まで行ったでしょう?
似鳥 私は勉強が苦手だったものですから。高校入試はことごとく落ちて、最後は校長先生に米一俵届けて、なんとか乗り切りました。大学受験も四年制は全部落ちて、残ったのは短大だけ。勉強が得意な友人に替え玉受験してもらいました。周囲を見返したいという気持ちが強く、何としてでも入りたかったんですよね。
