小学校低学年から創作を始めた梨さん
小池:梨さんは2000年代の下二桁がそのまま年齢になるからわかりやすいですね(笑)。今年25歳ですね。その年齢で2000年代にはもういろいろな活動をしていたんですね。
梨:2008、9年くらいからインターネット上で創作活動みたいなことを始めていました。当時は梨という名前ではないですけれど。だいたい小学校2、3年で、その頃はちょうどSNSの移行期で、mixiとかアメブロの時代から、「なんかTwitterとかFacebookとかいうのがあるらしい」みたいな感じで、ちょうどインターネットコミュニティの有り様が変わってきたタイミングでした。当時は、リアルな友達関係ももちろんあったんですけど、インターネット上での関係をより重んじていました。スカイプやダイヤルQ2で会話したり……。
三津田:ああ、懐かしいですね(笑)。
小池:その頃は梨さんの周辺もそんな空気だったんですか。それとも梨さんが特別という感じですか?
梨:あの頃のインターネット上に集まってる人たちは、同時期にインターネットを始めた人同士でコミュニティを作りますから、当然同じような人ばっかりが集まるんですけど、私がいたのは九州長崎のド田舎で、パソコンなんて一家に1台あればすごいねって言われるような時代だったので、正直その頃にインターネットを8、9歳で動かしてた子供はそんなにいなかったですね。
三津田:そこに集まっている人たちは、年齢層もバラバラですよね。
梨:バラバラです。だから私はリアル消防(※小学生を指すネットスラング)だったわけです。2回りぐらい上のお兄さん、お姉さんが便所の落書きみたいに書き込んだり読み漁ったりしてるアングラ情報や、「危ない1号」みたいないわゆる鬼畜系コンテンツだとか、「マジックマッシュルーム」だとか「遊撃インターネット」がどうのみたいなものを受動喫煙したみたいな、そういう流れでした。
