「#石破やめるな」というハッシュタグがXで目立つ。官邸前ではやめるなデモもおこなわれている。声を上げる人は自民党支持者以外も多いようだ。タグを追っていくと「高市早苗政権誕生だと極右になる、だから石破辞めるな」という言説をよく見かける。
「石破やめるな」には歴史認識問題も
あとは旧安倍派についての言及も多い。裏金問題があったのだから選挙の敗北は石破首相一人の責任なのか?というもの。よりによって裏金問題の震源地だった旧安倍派の面々が石破おろしを仕掛けているのも火に油を注いでいる。たとえば萩生田光一氏は「政治家の出処進退は自分で決める」とブログで石破首相に退陣を迫ったが、政治とカネ問題をめぐり「萩生田氏の政策秘書を略式起訴へ」というニュースが日曜に流れた。「政治家の出処進退」という自身の言葉が刺さる。確かに間抜けである。
安倍派以外にも茂木敏充氏が石破首相について「スリーアウトチェンジ」と発言したことも面白い。ポスト石破への気持ちが隠せないようだが、じゃあ自分は何アウトなんだろう。飛んで火にいる夏の虫。
「#石破やめるな」には歴史認識問題もある。最近だと参政党の初鹿野裕樹氏(神奈川選挙区)が旧日本軍による南京事件を否定するというトンデモぶりが明らかになった。無教養にプラスして歴史改ざんの恐ろしさが忍び寄るなか、石破首相は「歴史修正主義」を「何を意味するかわかんない」と回答した。
TBSラジオの参院選特番で、第二次世界大戦での日本軍の死者に言及し「兵隊さんで亡くなった方々の6割は戦って亡くなったわけじゃないんです。病死や餓死だったということを考えねばならんと思います。やはりきちんと過去の直視を忘れてはならんのだと思っています」と述べた。再評価されたが、首相が歴史と向き合うだけで見直されるなんてどれだけヤバい状況なんだ。
