裏道に入ると、風景がガラリと変わり…

 古い地図と見比べてみると、いまの檜原街道と往年の街道が微妙に異なっているところも多い。

 旧道を踏襲している裏道に入ってみると、こちらはほとんど往時の面影はなく、むしろ住宅地に飲み込まれている。

 
 

 そうした中にも、阿伎留神社のような大きな神社仏閣も点在するのは、この地域が刻んだ歴史の重さゆえ、といったところだろうか。

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 そうした市街地の南側には秋川が流れる。秋川の河原と檜原街道を軸とする中心市街地はかなりの高低差があって、急坂を下って河川敷。

 駅の近くの開けた河原だけでなく、大きな石が転がっているような渓谷の入口に入っても、川下りや釣りを楽しむ人の姿があった。住宅地の合間には駐車場もあるから、クルマで来た人はそこを利用するのだろう。

 

 秋川とは反対、檜原街道の北側は小学校から中学校、高校までが揃ったいわば“文教地区”。

 五日市会館と中学校の間の道を歩いていると、ひとつの石碑が目に留まる。「五日市憲法草案碑」である。