「家族が私に気づいてくれない」メイクで別人級に容姿が変化→周囲の反応は?
――メイクが上達して、どんな変化がありましたか。
サボン メイクで自信がついたことで、一重だけでなく、「ごぼう」「ガリクソン」と呼ばれて悩んでいた痩せ体質についても、自分の個性だと思えるようになりましたね。
あと、メイクで別人のようになったからなのか、家族が私に気づいてくれないことがありました。
――でも、家族はサボンさんのすっぴん姿を見ていますよね?
サボン 専門学校時代はバイトや勉強、実習が忙しくて、朝起きるのが早かったから、家族が起きる頃にはメイクを済ませていて。家に帰るのはみんなが寝たあとだったので、家族は数年くらい私のメイク姿しか見ていなかったんです。
でも、バイト先のドラッグストアにはほぼすっぴんで行ってたんですよね。そしたらある時、お父さんが私のバイト先に買い物に来て。ちょっとからかおうと思って、わざと「おはようございます」って丁寧に挨拶したら、普通に「おはようございます」って返されたんです。
「もしかして、私に気づいてない?」と思って、わざとお父さんの近くを何度も通ったり、目の前で掃除をしたりしたのに、全然反応がない。しびれを切らして「やっほーお父さん」と声をかけたら、「え? サボンだったん!?」と驚かれました。
――すっぴん姿を見慣れていなかったんですね。
サボン 家族で温泉に行ったとき、目の前にすっぴんの私がいるのに、お母さんと妹が「サボンちゃんどこー?」って探し回ってたこともありましたね(笑)。
「すっぴんを見せるのが怖い」“かわいい”と言われることがプレッシャーに
――お友達の反応に変化はありましたか。
サボン 「サボンちゃんかわいい!」って言われるようになりました。メイクでこんなに周りの反応が変わるんだって、最初はすごく嬉しかったです。でも、だんだん周りの反応がプレッシャーになっていって。
――プレッシャー?
サボン メイク前後のギャップがすごいから、すっぴんを見せたら「全然違うやん」ってがっかりされるんじゃないかって。それで、どんなに忙しいときでも毎朝5時すぎに起きて、2時間近くメイクをしてから出かけていました。
友達に「泊まりで遊ぼうよ」と言われても、すっぴん見せたくないからって断っていました。「かわいい」って言われれば言われるほど、素の自分を見せるのが怖くなっていったんです。
