妻との不和を生む「夫がしてはいけないこと」

 ただ、この抵抗がときに、さらなる夫婦の不和をもたらすこともあります。どうしても平日に関わる時間がもてない父親が、週末になると妙に張り切って、子どもと長時間ゲームをしたり、夜遅くまで遊びに連れていったりすることがあります。その際、父親はよく「今日ぐらいいいだろう」と言います。しかし、これがよくないのです。

 平日も関わっている母親は、ゲームをやりすぎたり動画をみすぎないように、ルールを決めていたりします。昼夜逆転しないように、寝る時間や起きる時間を調整していたりもします。

 それが、父親の「今日ぐらいいいだろう」という一言で崩されると、それ以降、ゲームや動画のルールがあいまいになったり、朝起きられなかったりするようになって、これまでの母親の努力と苦労が水の泡になってしまうのです。これが夫婦の不和につながります。

ADVERTISEMENT

 また、父親のなかには、子どもの不登校の対応を母親(妻)に丸投げする人もいます。何かしてあげたいけど、何かしてあげるだけの時間がないし、何をしてあげればよいのかわからない、学校とのやりとりも母親(妻)がやっている。そのため、母親(妻)から子どものことや学校のことなどについて相談されても、「よくわからないから、任せるよ」と言って、母親に丸投げしてしまうのです。

子どものことは妻に丸投げ、という夫も中には存在する 画像はイメージ ©Paylessimages/イメージマート

 母親としては、状況だけでも知っておいてもらいたい、何かを決める時には一緒に考えてもらいたいと思って、父親に相談するのですが、「任せるよ」の一言で丸投げされてしまうと、母親も苛立って、不和につながることもあります。

 ただ忘れてはいけないのは、こういった行動をとってしまう父親も、子どものために何かしたいという思いをもっているのですが、何をすればよいのかわからないのだということです。子どものために何かしてあげたいけど、仕事もしなければならない。だから、週末や休みの日に、少しでも子どもと関わろうとしているのです。

 なんとか蚊帳のなかに入ろうとしているのです。職場に行っても、子どもが不登校であることはなかなか人に相談できません。不登校に関する情報を得る手段も相手もいません。だから、甘やかしてしまったり、母親に丸投げしてしまったりします。

最初から記事を読む 「まさか、ウチの子が不登校になるなんて」…「いじめ」でも「勉強」でもない、子どもたちが不登校に陥る“真の理由”

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。