NHK朝の連続テレビ小説『あんぱん』で、北村匠海演じる主人公・喬の親友役で、挫折しかけた喬を励まし、漫画家を続けさせる重要なキーパーソンを妻夫木聡(44)が演じている。9月公開の映画『宝島』でも主演を務め、芸歴30年に迫るベテランながら新しい一面を見せ続けている。
妻夫木は1980年12月13日福岡県柳川市生まれ。小学生の時に神奈川県横浜市に移り住み、高校時代からファッション誌の読者モデルとして“カリスマ高校生”ブームを作ったひとりだった。
17歳のときにナムコ(現・バンダイナムコ)などが主催した「ザ・スタアオーディション」で約300万人の中から第1回グランプリを獲得。ホリプロに所属後、18歳でフジテレビ系のドラマ『すばらしい日々』(98年)で俳優デビューし、順風満帆のスタートを切った。
ブレイクのタイミングは21歳で早くも訪れる。映画『ウォーターボーイズ』(01年)に主演し、ブーメランパンツ姿でコミカルなシンクロ演技を披露。第25回日本アカデミー賞優秀主演男優賞など各賞を総なめし、一躍スターダムに躍り出た。
23歳で初挑戦した池脇千鶴との濃密なベッドシーン
23歳の時に主演した映画『ジョゼと虎と魚たち』で、は池脇千鶴との濃密なベッドシーンに初挑戦。
自宅に遊びに来た妻夫木を池脇が引き止めるところから濡れ場がスタートし、軽いキスが徐々にディープキスに発展、さらに頬や首筋へと降りていく。池脇の吐息が喘ぎ声に変わり、感情がエスカレートしていく。
画面上の露出度は高くなく、布団に包まれたふたりが優しく、時に激しく重なり合い、互いに愛撫し合い、やがて腰を激しく揺らし合う姿での描写が続く。それでも観客は表情と吐息からリアルな動きが想像させられ、ラブシーンのクオリティにこそ演技力が必要なことをまざまざと見せつける。
この映画で妻夫木はキネマ旬報ベスト・テン最優秀主演男優賞などを獲得し、「好青年」イメージを払拭して演技の幅を一気に広げた。


