入社試験のために「筋トレして、プロテインを飲んで…」
――航空会社の入社試験といえば、みなさん専門の学校に通われたり、受かるまでの道のりも長そうなイメージです。
西岡 私も、学校には行きました。ECCという英会話の学校のエアラインクラスに通って、さらに就活中は、ずっと筋トレしてました。
――えっ、それは体力をつけるために?
西岡 弱っちく見られたらいやだなっていう気持ちがあって。最終試験で健康診断と、体力測定があるんですよ。反復横跳びをさせられたりとか。客室乗務員は保安要員なので、頼りないなって思われたらすごく嫌だなと。なので、筋トレして、プロテインを飲んでました。
――アスリートみたいですね。
西岡 どちらかといえば、ボディビルダーみたいな(笑)。
――客室乗務員を目指す人は、そういうことはするものですか。
西岡 完全にオリジナルですね。就活中の3年生のときに、最後の悪あがきみたいな感じで始めました。ジムに通って脚のマシンとかやったりして、そうしたら思った以上に筋肉がついちゃって、自分でもびっくりしました。
――反復横跳び以外には、どんなテストがあるのですか。
西岡 たしかジャンプもあった気がします。あと、耳の検査とか。空の上は気圧の変化が激しくて、耳が弱いとちょっと厳しいので。体力面が大丈夫だったとしても、入社してすぐに「合わない」と辞めちゃう子もいるんです。
私も(飛行機に)乗り始めて3日くらいは平衡感覚がおかしくなっちゃうのか、(飛行機から)降りたあともずっとぐらぐら揺れてる感覚になっていました。あとで同期に聞いたらみんな同じことを言っていて、そういうものなのだなと。
入社後に待ち受けていた“たくさんの訓練”
――入社後も、たくさん訓練があるのですよね。
西岡 入社して最初の2カ月間くらいは、ずっと地上で訓練をするんです。それで国内線の乗務資格がとれるのですが、飛行機の機種によっては、こっちの飛行機は私は資格がないから乗れない、ということも。
――細分化されてるんですね。一番最初は、どの機種の資格をとられたんですか。
西岡 いまはもうないんですけど、当時一番大きなボーイング747というジャンボジェットだったかな。そのあとはもう少し小さめの777や767、それから新しく787というのが出てきて、それをまた訓練して資格をとって。
――常になにかしらの資格をおとりになって。
西岡 そうなんです、次はファーストクラスのサービスの資格を取得するための訓練とか、どんどん(試練が)やってくるんですよ。面白いですよね。
――国際線の資格は、いつとられたんですか。

