大物狙いで釣り竿をぶち曲げた意外な魚とは…?

 手賀沼釣り調査を小物釣りからブッコミ、泳がせ釣りによる大物狙いに変更。

 先ほどの生きたハスはリリースしたが、陸に上がってすでに息絶えていた個体は輪切りにしてブッコミ釣りの餌にしてみた。アタリを待ちながら淡々とオイカワを釣っていると、ブッコミ竿が川に引き込まれそうになった。

 得体のしれない大物がヒット。

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 ドラグを出されながらも慎重に寄せると……。

チャネルキャットフィッシュ 通称アメナマ

 霞ヶ浦で大繁殖し、在来種にとって脅威となるアメナマを釣り上げられた。昨年霞ヶ浦で開かれたアメリカナマズ釣り大会では一晩に約1000匹釣れたほど爆発的な繁殖力を持つ魚であり、蒲焼にして食べてもおいしいので興味がある方は狙ってもらいたい。

 そして、最後には同行していた友人の竿にブラックバスがヒット。オイカワを泳がせて喰いついてきた。

オオクチバス

 何というか大物釣りは千葉県の内水面らしい釣果となった……。これにて手賀沼の釣り調査を終了とする。釣査結果は、モツゴ、タモロコ、スゴモロコ、ヌマチチブ、テナガエビ、タイリクバラタナゴ、フナ、ニゴイ、オイカワ、ハス、チャネルキャットフィッシュ、オオクチバスの12魚種が確認できた。他にもハクレンやコイ、マナマズなど多種多様の生き物を観察することができた。

小物竿で釣れるフナはまさに小さなビッグゲーム

 水質の改善によって棲めるようになった魚種もいるかもしれないが、今回の調査でもわかるとおり、手賀沼の水がどれだけきれいになっても、在来生物が住みやすい環境になるためのハードルは果てしなく高い。手賀沼でも昭和初期から外来生物が確認されており、アユやワカサギの減少も水質だけの問題ではないかもしれない。

 一方、一時は悪臭で近寄れないとも言われた手賀沼の水質は、行政の働きにより確実に改善されており、千葉県外からも多くの人が訪れる自然公園や道の駅、スーパー銭湯までがある。手賀沼周辺が観光地として発展できたのは事業に携わる人々の努力の賜物だろう。

休日の道の駅「しょうなん」は大盛況
この日はトライアスロンも開催されていた

 釣り人から見ても手賀沼は大小問わず魚が釣れる面白い沼であった。また季節を変えて訪れたいし、これからも見守っていきたい。

 今回紹介した釣りはYouTubeの「ぬこまた釣査団チャンネル」でも詳しく紹介しているので、ご視聴&チャンネル登録をよろしくお願いします。

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