【2位 風の谷のナウシカ(1984年公開 監督:宮﨑駿) 469点】

「火の7日間」と伝えられる大規模な戦争を経て、有毒な瘴気を放つ“腐海”と巨大な蟲たちとの共存を余儀なくされた世界が舞台。辺境の村「風の谷」に住む主人公・ナウシカは、再び勃発する大国同士の戦争に巻き込まれていく――。

2位 『風の谷のナウシカ』 ©1984 Studio Ghibli・H

 原作は宮﨑駿が雑誌『アニメージュ』で連載していた同名漫画だが、映画化にあたって一時休載してのちに完結したため、物語の設定や展開は異なる。

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「この作品からジブリの伝説は始まった。そして、この作品が後世のクリエーターたちにどれほど影響を与えたか。影響力が半端ない作品」(40歳・男性)

「ジブリの展覧会で、ナウシカのコーナーに入った時の空気感がすごかった。一気にあの世界に引き込まれるようなキャラクターデザイン、音楽、美術……。原点にして頂点ですね」(27歳・女性)

「子どもの頃に映画館で見て、その世界観に衝撃を受けた作品。やや粗さも感じられるものの、若き宮﨑監督の独創的な世界とパワフルなエネルギーが魅力」(50歳・男性)

「壮大なスケールで、不思議な世界を表現した作品。グラフィックも鮮やかで綺麗。安田成美のイメージソングも印象的でした」(67歳・男性)

2位 『風の谷のナウシカ』 ©1984 Studio Ghibli・H

 作品のテーマ性を評価する声も多く上がった。

アニメは子どもためのもの、という認識を一変させた

「汚染されて生き物が住めなくなった『腐海』、そこに生息し人類の脅威となる『王蟲』など、現代にも通ずる環境問題が扱われている。アニメは子どもためのもの、という認識を一変させた作品」(35歳・女性)

「自然とともに生きることを考えさせられる作品。現代にも続く環境問題を、アニメの中で感じられます」(44歳・女性)

「リアリティのある作画や環境破壊という社会性のあるテーマを扱った作品」(61歳・男性)

〈読者が選ぶ印象的なシーン〉

「一番好きなシーンは、ナウシカがペジテの船で隔離されているところに、アスベルとラステルのお母さんが助けに行くところ」(41歳・女性)