「お前、女をボコッたらしいじゃねえか?」

 援助交際をする女性たちを脅しては強制ワイセツを繰り返していた2人の男。しかし、ある時「ヤクザの女」と関わってしまうことに……。ついには用心棒のヤクザまで登場。“援交狩り男たち”はどうなったのか? 2009(平成21)年におきた事件のその後をお届け。なおプライバシー保護の観点から本稿の登場人物はすべて仮名である。(全2回の2回目/最初から読む)

写真はイメージ ©getty

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「お前、女をボコッたらしいじゃねえか?」

 事件後、美保さんは他人を装い、また同じテレクラに電話をかけ続けた。すると案の定、犯人と思しき男とつながった。佐藤と菊池は読み通り、また同じテレクラに戻って、同じように「割り切ったお付き合い」を求める女性をカモにしようとしていたのだ。

「援助交際したいんですけど……」

「いいよ、いいよ。車で迎えに行くから」

 教えられた車種も色も服装も同じ。「こいつだ!」と直感した美保さんは、ヤクザに言われていたように郊外の公園に呼び出した。

 その連絡を受けたヤクザは若い衆を引き連れ、公園で佐藤と菊池が来るのを待ち構えていた。

 すると、聞いていた通りの車が接近。駐車場に車を止めたところで、複数のヤクザたちが取り囲んだ。

「お前かぁ!」

 佐藤は髪をつかまれて、車から引きずり出され、免許証で身元を確認された。

「お前、女をボコッたらしいじゃねえか?」

「知りません……」

「ウソをつくな。もうネタは上がってんだよ!」

 と言うや否や、佐藤は顔面に数十発の拳を叩き込まれ、鼻の骨が折れるほど膝蹴りを食らわされ、サッカーボールのように蹴りまくられた。

「ヒイッ……!!」