次に、「将来どういうことをしたいとお考えですか」と、聞かれると次のように語っている。
「卒業後については、自然史関係に興味があります。とくに魚類に興味がありますので、そちらの方でお役にたつことがあれば」
「どれかに限って、というわけではありませんが、ナマズ目に興味があります」
また、「好きな音楽、ミュージシャンは。好きなタレントまたは俳優は」と、尋ねられた秋篠宮さまは、「ビートルズはずいぶん小さい頃から聞いていましたし、江利チエミはパティ・ページの持ち歌を歌っていましたね。ダイナ・ショアも好きです。最近では浅川マキ。俳優ではチャップリンは見てて面白いですね。たとえば『街の灯』とか『ゴールドラッシュ』とか」と、語ると記者から、「懐かしい名前が出ましたが(笑い)、友人から『オジンくさい』と言われませんか」と、突っ込まれている。
好きな女性のタイプを聞かれ飛び出した、“大胆発言”
最後に、「ご結婚は何歳ぐらいでしたいですか。好きな女性のタイプは」と、聞かれた。
これに対して、秋篠宮さまはこう答えている。
「結婚はあまり遅くならない方がいいと考えています。30歳よりかは前にしたいですね。タイプですか。具体的にでしょうか。なかなかむずかしいんですね、身近にもいいと思う人はいますし」
「たとえばテレビに出ている新珠三千代さんとか。最近の若い人はあんまりよく知らないので……」
ここで、「身近にもいいと思う人はいますし」という発言に注目したい。前述したように、成年式の記者会見が行われる半年前に秋篠宮さまは紀子さまと出会っている。そして、上皇ご夫妻に紀子さまを紹介するなど、二人は順調に交際を重ねていた。そう考えてみると、「身近にいるいい人」とは、紀子さまとしか考えられない気がする。
紀子さまが、秋篠宮さまのこの発言を聞いたとしたら。おそらくピンときたかもしれない。そして、殿下の発言の通り、あまり遅くない時期に自分と結婚したいのだな、と理解できただろう。記者会見の場で、なんとも大胆な発言ではなかろうか。しかし、よくよく考えれば、それほどまでに、当時の秋篠宮さまは、紀子さまとの出会いや交際、そして、結婚を運命的なものと考えていたのかもしれない。


