9月6日、秋篠宮ご夫妻の長男、悠仁さまが成年式を迎えられた。この日は、悠仁さまの19歳の誕生日でもあった。成年式は男性皇族だけが行う儀式で、秋篠宮さま以来、じつに40年ぶりのことだった。
成年という人生の大きな節目で、天皇陛下や秋篠宮さまもまた、何を考え、どんな将来を思い描いていたのだろうか。お二人の青春を振り返ってみると……。
秋篠宮さまの貴重な肉声をつづった『秋篠宮』(2022年/小学館)などの著書をもつ、ジャーナリストの江森敬治氏が寄稿した。(全2回の2回目/はじめから読む)
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秋篠宮さまと紀子さまの運命的な出会い…成年式で語られたことは
今年6月29日、紀子さまと結婚35周年を迎えた秋篠宮さま。二人の恋は、東京都豊島区目白にある学習院大学のキャンパスで芽生え、大切に育んだものだった。
1985年5月、学習院大学法学部政治学科2年生の秋篠宮さま(当時は礼宮さま)は、文学部に入学したばかりの紀子さまと大学構内の書店で初めて出会った。後に秋篠宮さまが、「そう、あの時、出会わなければ、私は現在でも独身だった可能性がありえます」と振り返るほど、まさに運命的な出会いだった。
秋篠宮さまが成年式を前に語ったこと
秋篠宮さまの成年式が行われたのは、20歳の誕生日である1985年11月30日、紀子さまとの出会いから約半年後のことだった。先だって行われた記者会見で、「成年式を迎えられる感想はいかがですか。成年皇族としての今後の抱負は」と、記者から尋ねられた秋篠宮さまは、このように答えている。
「結局20年と申しましても大学在学中なので、それほど大きい区切りという感じは受けていません。成年として仕事をするのは卒業後と思っています。今後、大学の授業に差しさわりのない場合は、できるだけ成年皇族として公務もお受けしたいと思います」
「皇室のあり方、とくに国民との関係についてどうお考えですか」との質問には、「陛下(昭和天皇)はよく国民とともにある皇室といっておられます。私の両親も同じようなことをいっています。私もそれにならい、国民と皇室の関係が親密になるよう希望しています」と、話した。

