ロゴ入りパンツが表すブランド価値
さらに、スポーツチームのロッカールームで男性たちが戯れあったり、お互いの身体を見せつけあって筋肉自慢をするような場面を描き出すことで、同じパンツを穿いている男性同士の連帯感を表現したり、ホモソーシャルな関係や競争意識を描き出したりするような表現も取り入れられています。
広告の中でスーツを着た男性が組織への帰属や社会的規範への従属、立身出世を記号的に表現するのと同様に、ブランドのパンツもまたロゴが表すブランド価値、身体的な健常性や優位性、性的な能力、連帯感を象徴して表すものとして受容され、消費されているのです。
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※1 株式会社ワコールホールディングスIR・広報室「男性の心理と下着に関する意識調査」2008年
https://www.bodybook.jp/library/pdf/W-P-10.pdf
※2 Vince Aletti, “Bruce Weber for Calvin Klein,” Artforum, March 2003.
https://www.artforum.com/columns/1982-bruce-weber-for-calvin-klein-165844/
※3 Valerie Steele, “Erotic Allure,” Aperture, Winter 1991, pp.80-101.
https://archive.aperture.org/article/1991/1/1/erotic-allure
