「業務中だったんですけど、会社のパソコンからパパパッと」SDN48のオーディションに応募した経緯

――その後、25歳でSDN48に加入することになると思うのですが、それはどういった経緯で?

近藤 毎朝、出勤すると最初にニュースサイトを立ち上げるんですけど、ある日トップページに「AKBのお姉さん募集。あなたの夢をサポートします」みたいな文言で、SDN48のオーディション告知を見つけて。

 私、アメリカにいた時からずっとラジオが好きで、移動中なんかにいつも聴いていたんですね。で、いつかラジオの仕事がしたいと思っていたので、「SDN48に加入することで、ステップアップになるのなら」と。会社に入ってから1年くらいだったかな。

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――あまり悩まずに応募を?

近藤 はい。業務中だったんですけど、会社のパソコンからパパパッと(笑)。その後、あれよあれよという間にオーディションが進んで行ったという感じです。期間でいうと、数ヶ月くらいで加入が決まったと思います。

――オーディションではご自身のどういったところをアピールしたのですか。

近藤 SDN48のグループ名は「サタデーナイト」から取っていて、募集要項でも「土曜日の夜8時から秋葉原で公演ができる人」という条件だったんですよ。

 だから仕事を続けながら活動ができると思っていたのに、「平日の仕事を辞める気はあるか」と聞かれて「話が違う!」と思ったんですけど。

「もっと『私は普通の人ですよ』という話をした方が面白い」秋元康からの印象的な言葉

――なんと答えたのですか。

近藤 「あ、辞めます」と即答で(笑)。空気を読みました。面接官のスタッフの方たちは「え、辞めるの?」みたいな感じでちょっとざわついてましたね。合格が決まって、実際に仕事を辞めることを会社の社長に伝えると怒られてしまいましたけど……。

――そういう覚悟が評価された?

近藤 そうかもしれないです。あとは、帰国子女で英語が話せたり、社長秘書をやっていたりなど、あまり他にいないバックグラウンドだったのかなとも思います。

――秋元康さんからは何か話がありましたか。

近藤 オーディションの時に個々にお話をすることはなかったのですが、合格者に向けてされていた話がとても印象的で。最初の公演に向けた最終リハーサルで、みんなそれぞれ自己紹介のMCをやったんですね。「私は芸能界でこれまでこんなことをやってきました」みたいなことを話して。

 それを見た秋元さんが「あなたたちが芸能界でやってきた活動で売れていたとしたら、SDN48には加入していない。だからいくらそんな話をしても、観ている人たちから『でも売れてないですよね』と思われてしまっては意味がない」と言ったんです。だからもっと「私は普通の人ですよ」という話をした方が面白いんじゃないか、と。