またトイレの建築をお願いされたら……

――2億円トイレは、一部が「府立花の文化園」(河内長野市)に移設されることが決まりました。今後の活動についての思いや抱負を聞かせてください。

米澤 数十年に一度のまたとないチャンスをいただき「前例のない建築物を作り、それに込めた思いや考えを世界に広げていけたら」という思いでここまで頑張ってきましたが、多くの方に2億円トイレを応援していただいたおかげで、一定の成果を示すことができたように思います。

 184日間に及ぶ万博も閉幕を迎えようとしており「またかつてのような日常に戻っていくんだろうな」と感じながら過ごしていますが、万博を経験したことで、かつての大阪万博(1970年)を機に世界へと羽ばたいていった先輩方のように「歴史に残るような偉業を成し遂げたい」という気持ちが一層強くなりました。

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©石川啓次/文藝春秋

――もし、再びトイレ建築をお願いされたら、どうしますか。

米澤 やりますよ。僕が建築に求めるのは「新しさやオリジナリティー」なので、トイレに限らず何か新しい建築作りにチャレンジしたい気持ちのある方は、ぜひ声をかけてもらえたら嬉しいです。

最初から記事を読む 「本当は1.5億円トイレ」「もともと4~6億円のプランだった」大阪・関西万博で物議“2億円トイレ”建築家(43)が明かす真相

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