「お芝居をするのは5年ぶり」女優復帰を決意した理由
そんなフォックスは、『ばけばけ』スタッフからの「(イライザ役は)信頼できる方にお願いしたい」という要望を受け、5年ぶりに来日。「久しぶりにBK(NHK大阪)に来ましたが、エレベーターに乗るだけでも懐かしく、いろいろな思い出がよみがえってきました」とコメントを寄せている(※)。
今後トキと出会うことになるヘブン役を務めるトミー・バストウは、エミー賞で作品賞や主演男優賞など、史上最多の計18冠に輝いたドラマ『SHOGUN 将軍』に、日本語の堪能なポルトガル人司祭役で出演。その現場で共演した穂志もえかからオーディションの存在を教えてもらい、制作統括スタッフのメールアドレスを入手して、日本語で自身を売り込んだという。
フォックスはバストウにとっては外国人俳優の先輩として、髙石にとっては朝ドラヒロインの先輩として心強い存在になることだろう。
また、フォックスが演じるイライザのモデルと考えられているエリザベス・ビスランドは、ヘブンのモデルである小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)と同じ新聞社「ニューオーリンズ・タイムズ・デモクラット」で働いたことがある。
さらに、雑誌『コスモポリタン』の編集者時代には、世界一周旅行をし、旅行記を連載。非常に行動力と好奇心がある女性だったことが窺える。
ビスランドはハーンが日本で暮らすようになってからも書簡を交わしており、彼の没後には英語による伝記を執筆した。この2人の関係性が『ばけばけ』ではどのように描かれるのかにも注目したい。
イライザはヘブンの相棒か、トキの恋敵か?
『ばけばけ』第5話では、近所の八重垣神社の境内にある「鏡の池」で恋占いをしたトキ。この恋占いは、硬貨をそっと乗せた占い用紙を池に浮かべ、沈む早さやどこで沈むかによって、縁の早さや縁ある人の近さを占うもの。早く沈めば縁が早く、遅く沈めば縁が遅く、近くで沈むと身近な人、遠くで沈むと遠方の人とご縁があると伝えられている。
トキの占い用紙は、友人たちが飽きてしまうほど遅く、池のずっと遠くで沈んでいた。それは、遅めの時期に、とても遠方の人と運命の出会いがあるということ、つまりヘブンとの出会いを暗示している。
第10話ではイライザとヘブンが何やら「いい感じ」の雰囲気になっていたが、彼女は今後トキとヘブンの人生にどう関わってくるのだろうか。久しぶりのフォックスの演技とともに楽しみにしていたい。
参照
※ https://www.nhk.jp/g/ts/662ZX5J3WG/blog/bl/p7xRqmNdbW/bp/pG6JoywjdG/



