9月に始まったNHK朝の連続テレビ小説『ばけばけ』で、朴訥な人柄で誰からも愛される上野タツ役を演じる朝加真由美(70)。SNS上ではベテラン女優の円熟した演技に期待する声も多く、「50年ファンかも」といったファンのエールも集まり話題となっている。
古希を迎えても映画やドラマに出づっぱりで、画面に映るだけで格調を高めることができる稀有なベテラン女優だが、実はその人生は“肉食”な顔を秘め、波乱に満ちている。
朝加は1955年9月6日生まれ、北海道北斗市出身。16歳の時に「ミス・セブンティーンコンテスト北海道大会」に出場し、坂口良子に敗れたものの芸能事務所にスカウトされ、「花王石鹸ホワイト」のCMでデビューする。
18歳の時に『ウルトラマンタロウ』(73年)でドラマ初出演を果たすと、同時に歌手デビューも飾り、シンデレラガールのひとりとして注目を浴びた。
事務所の方針で『ウルトラマンタロウ』は16話で降板となったが、萩本欽一司会で人気を博していた『オールスター家族対抗歌合戦』(フジテレビ系)の2代目アシスタントに抜擢され、たちどころに全国区となった。
全裸での激しい絡みを披露して、オファーが殺到
ただスタートは順風満帆だったものの女優の仕事が増えず、修行のために劇団青年座に研究生として入所した時期もある。
優等生・お嬢様女優という印象が強かったキャリアの転機になったのは、25歳での映画『純』(80年)のヒロイン役。
朝加は主演の江藤潤の恋人役だったが、江藤が別の女性に痴漢をするのを目撃してしまう。江藤のアパートで初めて結ばれるシーンでは、全裸で江藤に激しく抱かれる。露出は控えめでソフトフォーカスのかかった映像ではあったが、それまでのお嬢様イメージを突き崩し評価が一変した。




