――ここまでのめり込むとは思っていましたか?

将棋マダム まったく思っていませんでした。最近は「まあ、本人の顔を見に行くか」くらいのテンションで行っていますね。旦那からは「そんなに会いに行ったら飽きるんじゃない?」と言われましたけどね(笑)。なんというか、「乗りかかった船」みたいな感じではあります。

撮影=山元茂樹/文藝春秋

「無理してまでやるべきじゃない」

――将棋マダムさんにとって「推し活」とは何でしょうか。

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将棋マダム 最近の若い子がホストとかアイドルにハマって「推し活」をするのは、承認欲求が関係すると言われていますよね。「自分を認めてほしい」みたいな気持ちが、どっかにあると思うんですよ。でも私の場合は、注目されたくてやっているわけじゃないんです。

 一人でいることが好きなので、どちらかといえば「私の世界に入ってこないで」といった気持ちがあります。だからまあ、(藤井聡太の推し活が)なかったとしても生きていけるんですよね。

 だから……ちょっとサムい言い方をすると、お笑いコンビ「モンスターエンジン」のネタの「暇を持て余した神々の遊び」みたいなところはあって(笑)。別に家でテレビを観ているだけでもいいし、(推し活は)やらなくてもいいことですから。時間とかお金とか、自分で都合がつけられない人は、無理してまでやるべきじゃないですよ。

――今後のご予定は?

将棋マダム 私の「推し活」のスタートが叡王戦だったので、叡王戦の見届け人はもう一度やってみたいですね。

 あと、来年の1月に竜王就位式があるんですけど、藤井先生が防衛すれば永世竜王になるんですよ。いま読売新聞がその竜王戦(第38期竜王戦七番勝負)を応援するクラウドファンディングをやっていまして、20万円以上のコースだと、棋士の先生と卓を囲んで直接お話しできるリターンも用意されています。私も希望のコースに参加できることになり、ワクワクしていますね。

――20万円ですか……。

将棋マダム 何を話そうか、今から楽しみにしています。

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