本多の『私の財産告白』(実業之日本社文庫)などの著書は今でも簡単に手に入る。

 70年以上前の本とは思えないほど読みやすい文章で、貯蓄法だけでなく「仕事は趣味のようにするべし」など、社会人にとって参考になることが多い好著だ。

 収入の4分の1を天引きするというのは、かなり大変なように思うかもしれない。特に若くて給料が安いうちは、食費、住居費、服飾費、交際費、光熱費などであっという間に消えてしまい、奨学金の返済が大変という人もいるだろう。

ADVERTISEMENT

 そういう場合は住居をシェアハウスなどで安くあげる、生命保険は子供が産まれるまで入らない、格安スマホを使うなど、節約本やサイトを参考にすれば何とかなるもの。

 ただ前述のようにあまりに極度な倹約は幸福感を損ねてしまう。とはいえ自分ができる範囲で節約し、なおかつ、必要かどうかわからない支出はしないなど、無駄を徹底的に削減しよう。どこまで節約すれば良いかは正解はないものの、ここで入金力を作れるかどうかが、億り人になれるかどうかの大きなポイントといえる。

副収入を作るには自ら動くことが大事

 倹約以外にも収入を増やす裏技はある。一つは副収入を作ること。副業で毎月まとまったおカネが入ってくればいいが、日本で副業が広まっていない現状は前述の通り。

 しかし、それ以外にもポイ活や懸賞だったら会社が副業を禁止していたとしても手軽にできるだろう。ポイ活についても攻略法サイトはたくさんある。

 それに各ネット証券がクレジットカード積立のポイント競争を起こしているので利用しない手はない。また、ポイ活サイトでは証券会社の口座を開くだけでおカネをもらえるというところもあり、小さいところからコツコツためていく。懸賞も意外と当たるもの。ぼくは一度、大手通信会社のクイズに応募して5万円ゲットしたことがある。

 最近ではポイントサイトへの規制も出ているが、ふるさと納税も活用したい。返礼品でコメ、酒などの飲食物をゲットできれば、節税しつつ食費も浮かせる。ふるさと納税に関しても事業者や愛好家のサイトなどをまめにチェックすれば結構お得だ。

 日本の場合、ふるさと納税が典型なように、自ら動かなければおカネを得られない。

 家計簿アプリの「Zaim」では、利用者の住んでいる地域や世帯構成、家計簿の記録から「もらえるかもしれない給付金、手当、控除」を割り出してくれる。住んでいる自治体によって、意外な給付金があるのでしっかり押さえておきたい。