あらゆる物価が値上がりする世の中で、どのようにすれば大切な資産を守り、生活の水準を下げることなく暮らすことができるのだろうか? 『投資で2億稼いだ社畜のぼくが15歳の娘に伝えたい29の真実』より抜粋し、考えられる“最適解”とは……。(全3回の2回目/#1を読む#3を読む

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「卵を一つの籠に盛るな」円安との関係は…

 投資の世界には「卵を一つの籠に盛るな」ということわざがある。

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 一つだけに賭けてしまうと失敗したときに悲惨な目にあってしまう。それだったら籠を複数用意して、一つがダメでも残りが大丈夫としておけばいい。

 短期で大儲けしたい場合は、思い切って集中するのもありだけれど、長期投資で着実に増やしていくのなら、やはり分散は不可欠だ。

 もう一つ、日本だけでなく世界中に分散した方がいい理由に円安がある。円安で物価が上がって大変だとかいうけれど、そもそも円安とはどんなものなのか。ここで改めて確認しておきたい。

写真はイメージ ©kriver/イメージマート

 ぼくが生まれたぐらいの1973年までは、ドルと円の交換レートはどんなときも変わらなかった。戦後ながらく1ドルは360円(71年からは308円)だった。しかし、物価や輸出を考えるとこれは日本に有利なレートでアメリカは不満を持ち、為替レートは変動制となった。

 円安は円の価値が低くなること。例えば1ドル100円から200円に円安になったとする。すると、アメリカでは1ドルで売っているものを、これまで100円で買えたのに200円出さないとダメになる。

 日本の場合、石油、天然ガスなどのエネルギーは輸入に頼っているから、円安によって電力料金やガソリン代はどんどん値上がりすることになる。食料も輸入が多いため、スーパーやコンビニでぼくらが買う食品も、レストランのメニューもどんどん値上がりすることになる。