今は将棋のように頭を使う「柔術」に夢中

――柔術なら大丈夫だろうと考えるあたりが、ニケライさんのすごいところですよ。

ニケライ 寝技であれば比較的怪我もしづらいだろうし、生涯、趣味としても長く続けられそうだなって思ったんです。ただ、個人的に打撃よりも寝技の方が難しいなと思っていて。一応、今は青帯ですけど、その上の紫帯までは一番時間がかかると言われてるので、コツコツ練習して強くなっていきます。とっても面白いですよ、柔術。護身術として女性はやったほうがいいと思います!

道着姿のニケライさん 本人提供

――柔術は防犯になりますからね。

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ニケライ そうなんです。いろいろなスタイルがありますけど、自分より大きくてパワーのある人を倒せるのが柔術の素晴らしいところ。柔術は、自分の体勢が上になったときと下になったときで攻防が変わりますから、将棋のようにかなり頭を使う。身体をたくさん動かしながらも、心はクールに、頭はロジカルに使わないといけないからハマりますよ。もっと強い体を作るために、最近は「プロテインマイスター」の資格も取りました。

柔術をしているニケライさん 本人提供

格闘技の経験ももちろん「表現」に生きている

――引き出しが多すぎます(笑)。ニケライさんは、『グラップラー刃牙』をはじめ、格闘系のマンガやアニメも好きなんですよね?

ニケライ めっちゃくちゃ好きです。『ケンガン』シリーズ、『一勝千金』『ブルーウルスス』『餓狼伝』も大好きです。さっき、役者は生きてきたものすべてが糧になるって言いましたけど、格闘技の経験ももちろん生きているんですよね。『モンスターハンターワイルズ』はまさに好例で、戦っているときの息遣いや声は、私が実際に疑似体験したからこそ表現できているものだと思う。それこそ、私が大好きな『戦国無双』シリーズでも、きっとこの経験がいかせると思うので、いつか出演したいというのも夢のひとつです。今後も、さらにいろんな役で、たくさんの素敵な作品に関わっていきたいです。

©︎榎本麻美/文藝春秋
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