「仕事が評価されて年収は大幅アップして…」望んだ人生を歩んでいるのに“心が満たされなかった”ワケ

――たくさんの行動と失敗を繰り返した結果、望んだ人生を歩めるようになったと。

かおり そうなんです。でもなぜか、全然満たされていない自分がいたんですよね。入りたかった会社に入れて、仕事が評価されて年収は大幅アップして、欲しいものは我慢せず買えるようになったはずなのに。

 そんな時に、YouTubeを見ていたらヒカルさんの動画が流れてきて。大勢の人に囲まれて、楽しそうに過ごしている姿を見て、無性にさみしくなったんですよね。

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――なぜさみしくなったのですか?

かおり 私はヒカルさんと同い年なのに、彼にはたくさんの友達がいて、私にはいない。LINEに来るメッセージは、ほとんど母親から。平日は仕事があるからまだいいんですけど、土日は特にむなしくなってしまって。

 友達がいなくても、趣味があれば充実していたのかもしれませんが、それもなくて。当時は、化粧してスーパーに行って、食べたいもの買って、車の中で食べて、座席を倒して寝るのが毎週土日のルーティンになるくらい、やることがなかった。「何この人生?」と思って、ただただ虚無感を抱えていましたね。

 

「いい感じの動画が撮れそうだぞ」新築3LDKのマンションでOLルーティン動画を投稿

――それが、YouTubeを始めるきっかけとなったのでしょうか。

かおり そこまで明確に「YouTubeを始めたい」と思っていたわけではないけど、とにかく誰かと繋がりたいな、とは思っていました。

 昔ブログをやっていたことがあるのですが、誰かがコメントを書いてくれるのが嬉しくて。顔も知らない人だけど、反応をもらえた、この瞬間はつながれた、と思えたんですよね。

 あとは、趣味にもなったらいいな、と思ってYouTubeを始めました。

――最初は、どんな投稿から始めたのでしょうか?

かおり 「OLルーティン」ですね。研究のために、同じ年代の女性の動画をいろいろ見ていたら、OLルーティンをやっている人が多くて。しかも、どれもよく再生されていたんです。

 毎日の日課を動画にするなら、初心者の私にもできそうだし、私は新築3LDKのマンションに住んでいるから、いい感じの動画が撮れそうだぞ、と。

「あれ、私画面に向かって話すの得意かもしれない」YouTubeを始めて自分の特技に気づいた

――新築3LDKのマンションは見たいですね。

かおり ただ、このときはまだキャラが確立できていなかったから、必要最低限にしか喋っていないんですよ。部屋の中やルーティンを紹介するだけで。