毛色が違った新宿の“夜”

 渋谷でのイベント参加を避ける人たちに、新たな訪問先として選ばれるようになった街のひとつ、新宿はどんな様子だったのか。

 今年の新宿区は、来街者の過度な集中による事故防止のための「路上飲酒の制限」を重点的な取り組みに掲げていた。

路上飲酒の制限に取り組んだ新宿区 ©文藝春秋
新宿東宝ビル周辺に臨時で設置されていたゴミ箱の中にはアルコール飲料の空き缶が ©文藝春秋

 到着時間が遅れたこともあってか、目立ったのは、クラブイベントを心待ちにする人々、そして外国人観光客たちの姿だった。

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 任天堂のキャラクターコスチュームに身を包んだ男女に話を聞く。

カナダから観光で日本を訪れていた2人 ©文藝春秋

「観光で日本に来ました。カナダでは大人が仮装して街に出るイベントではないので、新鮮でエキサイティングでした!

 あと、日本の人は本当に親切ですね。本当に、本当に素晴らしいです。ところで、私たちは道に迷っているんですけど、この駅がどこかわかりますか?」

 取材班が目的地まで案内したのはいうまでもない。

道に迷っていた2人の後ろ姿 ©文藝春秋

「迷惑ハロウィーン」にならないよう過去最大級の警戒態勢をとりながらも、昨年に比べてどこかゆるやかな姿も見えた渋谷。ナイトタイムエコノミーを楽しむ人々と外国人観光客が独特の熱を生じさせていた新宿。そして、――本記事では紹介できなかったものの――官民連携でハロウィーンイベントを徹底管理する方向に舵を切り、今年も一定の評価を受けた池袋。

 気は早いが、来年のハロウィーンでそれぞれの街にはどんな光景が広がっているだろうか。

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