(3)トイレの表示が不明瞭で、入り口を間違えやすい
犯人が「間違えて入っちゃいました」という言い訳を使いやすく、意図的に侵入するハードルが下がる。心理的に「入りやすい場所」になる。
【「見えにくい」トイレの特徴】
(1)入り口が奥まっている、通行人から見えにくい
通路からの「自然な監視」が効かず、犯人が待ち伏せしたり、ターゲットを連れ込んだりする様子が人目に付きにくい。壁や柱、自販機などの死角も同様。物理的に「見えにくい」場所
(2)トイレ内に落書きやゴミが多い
「管理されていない=監視の目がない」というサインを犯人に送ってしまう。犯罪者からすれば「目撃されにくい」「通報されにくい」と見なされ、犯罪を誘発しやすくなる。心理的に「見えにくい場所」。
(3)トイレが階段の近くにある
犯罪者が怪しまれずに近づける。また、犯行後の逃走経路としても利用されやすくなる。物理的に「見えにくく」かつ「入りやすい=出やすい」場所。一方で、階段や踊り場に写真や絵画が飾ってあると“人を呼ぶ力がある”と捉えられ、少しは心理的に「見えやすい場所」になる。
(4)入り口前に休息用のベンチが設置されている
犯人が休憩を装ってターゲットを長時間物色したり、待ち伏せしたりするのに好都合。不審な行動かどうかがわかりづらい。周囲から目立たずに物色ができる、心理的に「見えにくい場所」。
親は「入り口待機」「スマホを触らない」が鉄則
その他にも危険なサインはある。
・個室に非常通報装置が設置されていない
・入り口付近に監視カメラがない
「非常通報装置」があれば、被害を最小限に抑えやすくなり、広義では心理的に「見えやすい場所」になる。
また、「監視カメラ」は、犯罪者にとっては“誰かが注目している”と感じるので、心理的には「見えやすい場所」になるが、日本では、リアルタイムのモニタリングが低調なので、海外ほどの抑止力は期待できない。つまり、犯罪者に“監視されている”と思わせにくいので、注意が必要である。