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こうした「入りやすく見えにくいトイレ」では、犯罪被害のリスクが相対的に高くなる。子供が利用するときには、保護者が同伴するのが望ましい。異性の親で中まで付き添えない場合は、入り口付近で待機することが有効だ。その際、子供には「トイレの中で誰かに何かを頼まれても断っていい」と伝えておくこと。また、親自身もスマートフォンを見ずに周囲を観察し、警戒している姿を見せることが犯罪抑止につながる。
このように、「入りやすく見えにくい場所」では、物理的にも心理的にも子供の背中を見失わないこと――それが子供を守る一番の鍵である。
小宮 信夫(こみや・のぶお)
立正大学教授、社会学博士
日本人として初めて英国ケンブリッジ大学大学院犯罪学研究科を修了。本田技研工業、法務省、国連アジア極東犯罪防止研修所などを経て現職。警察庁「持続可能な安全・安心まちづくりの推進方策に係る調査研究会」座長などを歴任。
立正大学教授、社会学博士
日本人として初めて英国ケンブリッジ大学大学院犯罪学研究科を修了。本田技研工業、法務省、国連アジア極東犯罪防止研修所などを経て現職。警察庁「持続可能な安全・安心まちづくりの推進方策に係る調査研究会」座長などを歴任。
