車内に大量の血痕が…
同月5日、バッツ島という島から50キロほどの沖合で漂流している救命ボートが、通りかかった漁船によって発見された。ボートの中にはライフジャケットや小切手帳が置かれており、後の調べでそれらの持ち主がイヴだと判明する。そこから、イヴが8月30日にニック号をレンタルし5日に返却する予定だったことがわかったが、肝心のニック号や親子3人の姿はどこにもなかった。
数日後、ヨットが返却されないことを不審に思ったレンタル店が警察に連絡。捜査が開始されると、レンタル店の近くにイヴの車が停められており、車内に大量の血痕が残されているのが見つかる。
事件性を感じた警察がイヴの家を捜索すると、寝室や浴室からも血痕を発見。それらをDNA鑑定に回し、血痕がイヴの妻マリエ=フランスのものと特定。発見された血液の量からして、マリエ=フランスはすでに生きていない可能性が高い。警察はイヴが妻を殺害し、遺体をどこかに遺棄した疑いが強いとみて、彼を国際指名手配する。
イヴたちの行方がわからなくなってから2週間が経過した9月16日に別のライフジャケットが、1週間後にはヨットの備品であるゴムボートが岸辺で発見された。専門家によれば、これらは海流に乗って岸までたどり着いたとは考えにくく、誰かが意図的にその場所に投棄した可能性が強いという。
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