チーム内の序列は…

――現状、メンバーは何人くらいいるのですか?

A氏 今は5人だけです。現状は本当に気の合う仲間だけに限定している形ですね。

――意外と少人数なのですね。SNSなどで「入りたい」という声もあるのでは?

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A氏 そういった声も頂くのですが、メンバーの加入については慎重に判断しています。メンバーを広げれば広げるほど、チームの知名度は上がりやすくなる反面、一人が問題を抱えたときに共倒れになるリスクもありますからね。

イベント会場では仲間たちとの交流を楽しむ

――入会審査のようなものはあるのでしょうか。メンバーとしての条件、とか。

A氏 そうですね、「お互いに気を遣わずに何でもいいあえる」というところでしょうか。やはり考え方や価値観の面でズレが出てきてしまうと、チーム全体の雰囲気に関わるので。

――居心地のよさを重視していると。ほかに、チーム内でのルールなどは?

A氏 あえていうなら、「全員が対等な関係で話し合う」というのがルールですかね。我々はとくにリーダーも立てていないんですよ。何か決めごとがあれば全員で話し合い、「誰か一人でも反対するなら、その話はナシに」という形にしています。

――対等な関係といっても、暗黙の序列のようなものがあるのでは? たとえば、「車高が低い方が偉い」とか、「ホイールが大きい方が格好いい」とか。

A氏 いえ、そういう序列もないですね。もちろんコミュニティによっては、「ここをこんな風に弄っているからすごい」とか「いくら注ぎ込んでいるからすごい」というのもあるかもしれませんが……。私たちは基本的に、思い出づくりの場としてやっていますから。

改造車チームは思い出作りの場

他の改造車チームとの意外な関係性

――かつての改造車チームでは、チーム間の抗争があったといいます。今でもそういった対立関係はあるのでしょうか。

A氏 いや、まったく聞いたことがないですね。正直個人的には、対抗心みたいなものも感じないです。

――本当ですか? 他のチームが目立っていると、面白くないとか……。

A氏 本当に、全然ないんですよ。そもそもチームに入る理由を考えると、一人でイベントに行くのが不安だったり、車弄りで困ったときに助け合ったり、そういうところが根っこになると思うので。他のチームと張り合おう、という考えにはならないと思いますよ。

――そういうものですか。

A氏 ええ。どのチームにもそれぞれのコンセプトがありますし、チーム名の由来なんかを聞くのも楽しいんですよね。