元世界ランキング4位のテニスプレーヤー・伊達公子さん(55)。元レーシングドライバーのミハエル・クルムさんとの結婚と離婚は、人生に大きな影響を与えた出来事の一つだという。当時を振り返って思うこと、伊達さんの背中を押したクルムさんからの“言葉”、現在の夫と掲げる「人生の目標」とは?(全4回の3回目/続きを読む)
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――3年前に再婚された今の旦那様と、元夫のクルムさん夫婦との4人で食事されることもあるとか。
伊達公子さん(以下、伊達) はい。なかなか日本人夫婦では聞かない話かもしれませんよね(笑)。マイク(ミハエル・クルムさんの愛称)とモナコに住んでいた頃、ヨーロッパでは離婚しても交流を続ける家族をたくさん見てきたし、ドイツ出身のマイクにもこれが当たり前と言われてきたので、自分たちがいざそうなった時も、交流するのは自然なことでした。
――クルムさんと離婚されたのは、2016年9月でした。
伊達 マイクがレーシングドライバーを引退し、私も現役に終止符を打つ時期になった頃、残りの人生を考えたんですよ。あと50年以上あるのに、このままの生活スタイルでいいのかと。
マイクのことは大好きでした。現役時代はお互いの活躍が励みになったし、刺激にもなった。2人とも世界を転戦していたので、移動中にどこかの国の空港で10分だけでも会える時間を作っていました。
ただ彼は、プライベートでは本当にマイペースなんです。食にこだわる私とは正反対。極端に言うなら食事はチョコレートかサプリがあればいいというような人で、おいしいものを食べても、その価値が分からないって話していました。彼が家で食べるのはとんかつかパスタ。すると私の料理のレパートリーもグンと狭まってしまって。
引退後、共に過ごす人生プランが見えてこなかった
――価値観のすれ違いがあったんでしょうか。
伊達 そもそも、私は外に向かってエネルギーを発散したいタイプだけど、マイクは内に向かうタイプ。競技に向かう心のベクトルはビシーッと一緒だったのに、日常生活となると全く逆の方向でした。だから、引退した後、2人で共に過ごす人生プランが見えてこなかった。

