――ジュニアを教えるだけでなく、日本国内にジュニアの国際大会を3つも創設しました。

伊達 グランドスラムジュニアに出場するためには、ITF(国際テニス連盟)ジュニア大会に出場しポイントを稼ぐ必要があります。でも、ジュニア世代は金銭的な面もあって国外に何大会も出場するのは厳しい。ポイントを持っていないと、国際ジュニア大会には出場できないんです。その矛盾を解消するためには、日本国内でITF基準の国際大会を開催するしかないんです。

 国際大会を作ることは簡単ではなかったですが、国際大会が開催できる世界基準のハードコートのある愛媛県、岐阜県、久留米でそれぞれ地元の多くの方にご協力いただいてITFジュニア大会を開催できるようになりました。

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伊達公子自ら研究した、日本と海外の“大きな差”

――コートの問題もありますよね。伊達さんが二度目の現役生活を終えてすぐ、早稲田大学大学院に通われて、ご自身で研究されたテーマでもあります。

伊達 サーフェス(テニスコートの表面素材)を論文にするというテーマが決まっていました。そこで世界で活躍するトッププレイヤーたちが、どんな環境で幼少期から今日に至ったのかアンケートに協力してもらい、研究しました。

 

――国内外のプレーヤーやコーチ、関係者7000人にアンケート調査されたと。

伊達 はい。そこで日本と海外の大きな差として露呈したのが、サーフェスの違い。強豪国の選手の多くは子供の頃からハードコートかクレーコートで練習している。一方日本は50%が人工芝です。国際大会のほとんどがハードコートかクレーコートなので、人工芝でバウンドの感覚を養った日本選手が、世界で勝てない理由の一つになっていると確信したんです。