人手不足が叫ばれる物流の最前線を、自慢の「相棒」と共に駆けるドライバーたち。商売道具のトラックに情熱を積み込んで、彼らは今日も「日常」を届けに出発する!
今回は「みんなのトラックフェス2025」の出展者から、日野・プロフィアをカスタムする「ヒロヒロ」さんをご紹介。
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「愛機」は弄らずにいられない
ずっとトラックドライバー一筋で、もう30年くらい続けていますね。最初は知り合いの紹介で、お金がよかったから始めたんですけど。もともと乗り物も好きでしたし、運転も苦じゃなかったので、自分には合っていたんでしょうね。
今の会社には10年くらい前に転職したのですが、待遇もいいし、何より車両を自由に弄れるのが魅力でした。同じ運送業でも、車両の管理は会社によって全然違うんですよね。ウチは自己管理で、「車検にさえ通るようにしてくれれば」というスタンスなので。
このプロフィアはもう何年もかけて弄っていますから、改造費は2500万円くらいになりますかね。いや、このくらいの額はトラックではさほど珍しくないんですよ。ぼくは内外装が中心ですが、シャーシの方から弄れば一気に額も大きくなりますし。
たぶん一般的な感覚からは、だいぶかけ離れているとは思いますけど。でも、たとえばこれが家の話になると、人生で何千万円と払っていくのが普通でしょ? ぼくらは家にいる時間より、車のなかにいる時間の方がずっと長いですからね。
あとはそもそも、昔から乗り物があると弄りたくなっちゃうんですよね。以前はバイクの草レースをやっていて、今もハーレーを3台弄っていますし。乗用車の方はもう一通り弄り尽くしたので、次はトラックの方をガッツリやろうと。
たぶん乗り物には、人生で5億くらい使っているんじゃないですか。それでも生活の負担にならないくらいには稼げているので、家族から何か言われることもないですよ。まぁ娘2人も手のかからない年齢ですし、妻の方も、ぼくがそういう人間だと知っていますから。
ただやっぱり稼ぎの面では、2024年問題で時間外労働の上限ができて、好きなだけ働いて稼ぐことは難しくなりましたね。周りのドライバーも「稼ぎにくくなった」とはこぼしています。
ぼくみたいに「稼ぎたくてドライバーに」という若い子も減りましたし、入ってきても注意の仕方に気を付けないと、すぐいなくなっちゃったりするので。たぶん、同じような悩みを抱えている現場は多いと思いますよ。
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