芦田愛菜と鈴木福、どこで差が付いたのか

 鈴木福といえば、現在は俳優を中心にバラエティや情報番組にも積極的に出演中。延期されていた主演映画『ヒグマ!!』の公開が来年1月23日に決定し、同4月にはドラマ『惡の華』(テレビ東京系)で、「あの」とW主演を務める予定だ。

 子役としてブレイクした後も、途切れなく仕事がある状況だが、向かうところ敵なしな芦田愛菜の現状と比較すると、やや物足りない。再び、民放キー局の編成担当者談。

「鈴木さんは、芦田さんが俳優業をセーブしていた時期に脇役としてさまざまな作品に出演していた。そのせいで、消費されるスピードがはやくなり、俳優として注目されなくなった印象です。勢いがなくなったタイミングで、事務所が妹や弟とセット売りしたのも迷走している印象を視聴者に植え付けました。

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 現在は、『ZIP!』(日本テレビ系)の曜日パーソナリティーを務めるなど、さわやかな路線で人気が回復傾向にありますが、俳優としてヒット作がなく、主演作が続く来年が正念場になりそうです」

『マルモのおきて』で共演して、ともに人気となった2人 ©文藝春秋

難しい役でも難なく好演

 芦田愛菜といえば、近年は少しずつ俳優業を増やして2024年公開の映画『はたらく細胞』で、第48回日本アカデミー賞の優秀助演女優賞を獲得。芦田愛菜の仕事を追い続けているテレビ雑誌編集者は、演技力についてこう絶賛する。

「子役時代も表現力抜群でしたが、本格復帰後の方が名演技を連発しています。何より複雑な役を、自然に演じているのがすごい。映画『星の子』では、新興宗教に心酔する両親を持つ中学3年生、ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』(日本テレビ系)では、イジメで追い詰められながら懸命に生きようとした女子高生を演じ切りました。

 ここ最近では、役の設定やキャラを理解する能力が高まっていると感じます。『24時間テレビ』(日本テレビ系)内で放送した『トットの欠落青春記』では、黒柳徹子さんとビジュアルが全く違うのに、多くの視聴者はそっくりに見えたのでは。読書家であることが物事を理解する力を養い、子役時代より表現力がアップしているのは間違いありません。役を深く理解しているので自然体で演じられ、視聴者がストレスを感じない」