子どもに遺伝しても、不幸にさせない自信があった

――はじめて後藤さんを幸紀さんのご家族に紹介した時のことは覚えていますか。

幸紀さん うちの姉は「可愛い~」とかって言ってたよね。姉は保育士なんですけど、「ちょうど今これくらいの子たちと遊んできた」みたいな感じで(笑)。両親は孫ができたような感覚だったよね。

後藤 たしかにそんな感じだったね。

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幸紀さん 障害のことは結婚する前から話してましたし、「子どもができたら1/2の確率で遺伝する可能性もあるよ」みたいな話もしましたけど、「あ、そうなの」みたいな。それに対していいとか悪いとかは特になかったですね。

2024年5月に出産を公表した(本人提供)

――お子さんに軟骨無形成症が遺伝する可能性があるというのは、後藤さんも昔からご存知だったんですか。

後藤 はい、知ってました。私の両親は軟骨無形成症ではないので、自分自身は遺伝ではなく突然変異なんですけど。

――子どもが障害を持つかもしれないことに不安はありましたか。

後藤 自分がこの障害の当事者として楽しく過ごしてきたし、もし子どもが軟骨無形成症だったとしても、障害が理由で不幸だと感じるような人生には絶対させない自信もあったので、どっちが生まれてもいいと思ってました。

子育てで大変だったのは…

――妊娠・出産にあたって、何か気をつけることはあったのでしょうか。

後藤 軟骨無形成症の妊娠・出産例はたくさんあるんですけど、骨盤の形が狭いので、帝王切開になると言われていました。体が小さいので早く産まなければならなくなる可能性もあったので、なるべくお腹の中で育てられるように、無理はしないようにしていましたね。

――2024年5月に出産を報告されていましたが、子育てで大変だったことは?

後藤 腕が短いし手も小さいから、抱っこが大変でした。それこそ新生児の首が据わらない時は危なかったので、夫や、私の母が抱っこすることが多かったです。

 その後は抱っこ紐を使って抱っこもできるようになりましたけど、今は重くなってきたのでなかなか大変です。

 

 あとは、授乳クッションでも苦労して。

――授乳する時に赤ちゃんの体を支えてくれるクッションですよね。

後藤 そうです。授乳の時、自分の腕だけでは支え続けられないので、授乳クッションは必須でした。高さや柔らかさとか、留め方とか、ちょうどいいのがなかなか見つからなくて、3、4個買ったかな。

幸紀さん 授乳の時は僕が補助でいたほうがいいんですけど、外出先だと男性も入れる授乳室がなかなかなくて。なので、出先では施設に部屋を借りられるか相談したりとか、そういうこともありました。