リビングが真っ暗に…別居中の夫(78)が放った一言とは

 私も徐々に「介護される側」の年齢になりますけど、うちの息子たちはまずオカンは倒れないと思ってます。だいたいの息子、そんなん違うかなと思う。自分の親は大丈夫、みたいな。男の人の間違った楽天家、あれなんなんでしょう。

 一緒に仕事してるスタッフに「あんた嫁さん出ていかれんよう気をつけや」って言うんだけど「うちは大丈夫です」って言うんですよ。ところが何カ月かしたら離婚してる。現実に気づかない。楽天的やな。今まで家事はお母ちゃんがやってきて、嫁もらったら嫁がやってっていう環境で生きてきたからでしょう。

 家事、この本当に恵まれることのない地味な作業、ここに何か隠されてるような気がするんですよ。トイレットペーパー残り少ないからいうて、ちょっと替えとこかっていう作業。ああいう作業って感謝もされないし、すごいって表彰されるわけでもない。でも誰かが替えてるからいつも新しいんですよ。で、それ大体女の人がやってん。

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 そういえばこんなことがありました。旦那が「電球が切れた」いうて、自分が住んでるマンションのリビングが真っ暗になったって。えーって、私は冷や汗出るんですよ、私が替えるのかって。でも、「真っ暗でええねん。読書灯はニトリで買ってきたから」って言って、それで暗闇の中で本読んでる。

夫・真平さんとの結婚会見にて(本人提供)

 こんなこともありました。あの人昔ボーイスカウトやったんでね。白浜の別荘にOB集めて、庭にテント立てて。全員が1階のトイレ使ったんでしょう。「(トイレ)潰れてる」って言われて。えーって。そんなの困るやろ。でも「2階でするから、僕は」って。それで結局、私が直しに行くわけですよ。

 TOTOに電話して、急だから業者にチップ渡して。電池が切れとっただけなんですがね。で、業者の方が電池の替え方を説明してくれてる時主人に「見といたら?」って言うたら、リビングで横になって返事もしない。「なんで僕がそんなの見とかなあかんの?」ってことね。どこが悪いっていうんじゃなくて、そうやって生きてきてしまった。お母さんが「真ちゃん真ちゃん」言うて、こないしてあげた顚末がこれなんですわ。

 だから離婚したいの。もう振り返ってみて、結局自分のために時間使ったのは仕事の時だけですもん。化粧して、家飛び出してね、現場行ったら大事にしてくれますね。弁当あったり、私の好きなポップコーン置いといてくれたり。スイカ好きや言うたらその時スイカを置いといてくれたり、女王様のように扱ってくれるやんか。でも家では下女やんか。