シングルでつらいのは、幸せなこと、楽しいことを分かち合えないこと

――元々、心配性というわけではないんですか? 

MALIA. そうなるのは、子どものことだけですね。私、小さい時に小指をドアの隙間に挟んだことがあったので、子どもたちがドアの近くにいると「ドアに近い! 離れて!」みたいな。そういうのだけでヒヤヒヤしちゃうっていうか。車が近づいてきたら、すぐに「怖い」とか。

――シングルマザーになったものの、ふと「夫がいたらな」と思う瞬間ってありましたか。

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MALIA. そういうのは最近ですね。幸せなこととか楽しいことがあった時にシェアする相手がいないって、こんなにつらいんだって思うことはあります。

写真=山元茂樹 /文藝春秋

――苦楽をわかち合える相手が欲しいというのは、よく聞きますね。

MALIA. ただ、みんなつらそうなことにフォーカスしがちなんですよ。「シングルマザーはつらかったよね」「ひとり親って苦しいよね」みたいな感じで。

 だけどそこじゃなくて、喜びを共有できないのがつらい。子供たちの成功体験って、毎日の大きな喜びじゃないですか。それを糧に仕事しているわけで。

つらいことや苦しいことは、気合いと根性でどうにかなる

――逆に「つらさ」とはどう向き合っていましたか。

MALIA. つらかったことや苦しかったことって、まあまあ乗り越えられるんですよ。だって、私の場合は自分で覚悟して別れてシングルになったのだから、「『これできな~い』って誰に泣きつくの?」っていう話ですよね。私が決めたんだから、そんなの気合と根性で全部どうにかなるんです。

 だけど、たとえば「息子の家族のところに赤ちゃんがきてくれた」「結婚式やるんだって」とか、そういう幸せな瞬間に「パパがいたらな」「この喜びをわかち合いたい」みたいな。

 

 長男のパパと次男・長女のパパは、バイオロジカル的には違うんだけど、実質的に1人なんです。長男がおしゃべりを始める前には2番目の旦那さんといたから。長男が初めて「パパ」って言った相手が2番目の旦那なので。離婚してからもずっと私はそのことを黙ってたから、彼らの中でのパパは1人で。長男は、いまでもそう思ってます。

 2番目の旦那は、離婚した後に腕に長男と次男の名前のタトゥーを入れていました。彼(元夫)にとっても実子なんです。彼らを見て血縁関係よりも大切なものがあるんだと感じましたし、何より目に見えない絆ですから。これは家族、本人たちがわかっている、目に見えない大切なものなのです。
 

次の記事に続く 「こんなに頑張っているのに、135円のジュースも自由に選べない」MALIA.(42)が4度の結婚で気づいた“経済より怖い支配”

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