すべてに「差別をやめろ」と言い続けていては身が持たない?
Yuna 確かに、そうなのかもしれません。ただ、実際に住んでみると、非常に難しい側面があります。平和や平等をどれだけ標榜していても、完全に差別のない世界はありません。リアルな世界に差別意識がはびこっている以上は、そのすべてに「差別をやめろ」と言い続けていては身が持たないという、実生活に基づく実感があります。
もちろん、私は差別に反対の立場ですが、より自分の人生を楽しく生きることを優先した場合に、些末な事象にエネルギーを消耗しない生き方を選択しているのだと思います。
――いま、日本はGDP(国内総生産)、一人あたりGDPなどの減少にくわえ、人口減少なども相まって国力の低下が指摘されています。日本で生まれ、国際社会を生き抜いているインフルエンサーのYunaさんの立場から、どのようなことを感じますか。
Yuna 私が偉そうに物を申すのも憚られるのですが、ひとつだけ言えるのは、日本人を縛っている有形無形のルールが多すぎるのではないか、ということです。
私自身、母親に帯同してハワイにわたり、その母親と絶縁をしてLAに行った経緯があります。母は私に依存し、所有物のように扱う人でした。それは愛情だったかもしれませんが極めて歪んでいて、思春期の私に対してでさえ、「彼氏を作るな」と厳格にルールを決めました。
このような実体験から、私は、抑圧されることで人間は本来のパフォーマンスを出せなくなることを知っています。母と暮らしていた当時、本来私が持っている力の10%も出せなかったと今でも思います。
翻って、日本人は総じて真面目で、優秀であり、そして従順ですよね。学校でも会社でも、逸脱することを嫌います。それは「世間の目」があるからです。波風を立てずに、世間相場から外れない人生でいることが善とされるため、思考停止に陥りやすいのではないかと私は思うんです。もっと自由に動ける人はいるはずなのに、自制してしまう傾向があるのではないかと考えています。
