YouTube登録者数35万人超を誇るインフルエンサーのYunaさん(28)。日本で生まれた彼女は、6歳から中国で過ごし、10歳でアメリカに移住した。2024年5月、ロサンゼルスから21年ぶりに東京へ戻ってくると、久しぶりの日本で大きなカルチャーショックを受けたという。

 日本とアメリカ、中国では、いったいどのような価値観のギャップがあるのか。Yunaさんは久しぶりの日本で、どんなカルチャーショックを受けたのか——。著書『北京・ハワイ・LAに移住してたどりついた どんな逆境もホームにする生き方』(KADOKAWA)を上梓した彼女に話を聞いた。(全2回の1回目/2回目に続く)

人気インフルエンサーのYunaさん ©細田忠/文藝春秋

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「友達以上恋人未満」の関係を大切にするアメリカの恋愛観

――これまで日本、中国、アメリカと3か国で暮らして、恋愛観の違いを感じることはありましたか。

Yunaさん(以下、Yuna) 日本に来て驚いたのは、「3回目のデートで告白」という文化があることですね。「たった3回のデートで、相手との相性なんて分かるはずがないじゃん!」って思いました。

――ほかの国では、付き合うまでにもっと時間をかけていた?

Yuna たとえばアメリカでは「talking(トーキング)」といって、付き合う前の時間を大事にする人が多いです。日本でいう「友達以上恋人未満」の関係、と言ったらわかりやすいかもしれません。

 talkingの期間は人によってまちまちですが、 2、3か月と短期間の人もいれば、半年以上かけてじっくりデートや対話を重ねてから付き合う人も少なくありません。

 

アメリカではほとんどのカップルが付き合う前に体の関係を持つ

――アメリカは交際まで早いイメージでしたが、実際は逆なんですね。

Yuna あと、日本や中国では、付き合う前に体の関係を持つのはいけないこと、と考える人が多いですよね。

 でもアメリカでは、付き合う前に心の相性を探るように、体の相性も試してみないとわからない、と考える人が多い。だから、ほとんどのカップルがtalkingの時期に体の関係を持つんですよ。

 付き合う前に相手のことをよく知らないまま関係を始めるのは、中身の分からないクッキーを買うようなものだと思うんです。「見た目が素敵だから」といって何十個も何百個も購入すると、「食べてみたら好みの味じゃなかった……でもいまさら返品できない……」と後悔するかもしれません。

 恋愛も同じで、お互いの心や身体を理解しないまま関係を始めると、後で取り返しのつかない傷つき方をする可能性がある。だから私個人としては、アメリカのtalkingの文化はすごく良いな、と思っています。