「愛がいっぱいIカップ」のキャッチコピーでブレイクしたタレントの手島優さん。現在は1児の母でもある彼女だが、かつてのキャラは「9割嘘だった」と明かす。

 強気なエロキャラの裏で感じていたストレスや、NHKで谷間を強調しての炎上、さらに若手の台頭により酒を呷った5年間の「スーパーやさぐれ期」まで知られざる苦悩を聞いた。(全4回の3回目/続きを読む

手島優さん ©︎鈴木七絵/文藝春秋

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メンタルは若手芸人「なにか爪痕を残さないと」

――周りからの求めに応えて強気でエロい「手島優」を演じてきた手島さんですが、本来は大人しい性格の人です。メンタル的にはかなりきつかったのではないですか?

手島優さん(以下、手島) たぶん壊れてました。仕事の前後には、撮影の緊張とプレッシャーから蕁麻疹が絶対出てましたし、収録前に蕁麻疹が出たときはストールで隠していました。私の場合、なにか爪痕を残さないと次は呼ばれなくなるし、生き残れない。仕事は毎回オーディションだと思ってました。

――メンタルが若手芸人と一緒ですね。

手島 そう、ずっと若手の気持ちです。でもそういう風に育ってきちゃってるから。「最近頑張っているね」とか一切褒められない。「もっといける」「お前の代わりはいくらでもいるんだよ」という感じで言われてたので。常に「やばい。今回スベったら明日無職だ」と考えてました。

――一緒に出演したタレントやプロデューサーからは褒められないんですか?

手島 MCの芸人さんは「今のは面白かった。さすがだね」と言ってくれて。それが救いになりました。でも一方で「真に受けてもな」と考える自分もいて。「みんなに言ってんだろうな」って思っちゃってましたね。素直に受け取ればよかったんですけど。

 逆に同じ番組にもう一人女の子が出演していて、そっちの子の方が笑いを取ったときはつらかったですね。

30歳を目前に2歳のサバ読みを告白

――2012年にはTBS「サンデージャポン」の生放送中にプロフィールの年齢を2歳サバ読んでいた年齢詐称を告白したことも印象に残っています。

©︎鈴木七絵/文藝春秋

手島 30歳になる年にカミングアウトしました。私の中で30歳は女性として次のステージにいくイメージがあるんですけど、芸能人としては28歳の設定で。20代として誕生日をお祝いされるのがもう心苦しくなっちゃって。「20代最後を楽しんでね」とファンから言われても内心「いや、もう30代だよな」と思っていたり。占いの番組に出ていい結果がでても、本当は戌年なのに子年として振舞わなきゃいけないから全然喜べないんですよ(苦笑)。

 私ってすごく気にしいなので、嘘ついてるよなとずっとモヤモヤしていて。それに、もう少し売れたら同級生が「手島は年齢を詐称している」とバラすかもしれないと思って。だったら漏れる前に自分の口から言うのが良いんじゃないかなと思って、事務所の社長に本当の年齢を明かしたいと直談判しました。